山技建
住宅基礎に宿る確かな誇りと信念で業界に貢献
2019年に創業し、今年12月で設立4年を迎える「山技建」(やまぎけん)。新興企業ながら、道央圏をはじめ、富良野、釧路、ニセコなど全道をエリアに、住宅の基礎工事や外構工事で着実に実績を伸ばしている。
住宅着工件数の減少など逆風が吹く建設業界の中にあって、業績は右肩上がり。24年は約150棟、25年には約250棟を手がけ、大手ハウスメーカーなど取引先からの信頼は厚い。
山本弘樹社長は「基礎工事は建物のすべてを支える命綱です。目に見えない仕事だからこそ、高い精度と確かな品質を保証する責任がある」と語る。
この信念の裏付となっているのが、若手職人を中心とした高い技術集団の存在だ。
同社では、若手を中心とした職人の育成に力を注いでおり〝人を育てる企業文化〟が築かれている。建設業界では職人の高齢化などによる人手不足が深刻な課題となっているが、同社は20~30代の若手職人が半数以上を占める。
「育成した若手職人に現場の責任ある立場を任せて経験を積ませることで、例えば急な仕様変更など、さまざまな状況に柔軟に対応できるようになった」と山本社長。施工のスピード感も大幅に向上し、顧客からも高く評価されているという。
山本社長は「未経験者にも無理な指導や強要はしません。できる事から始めて徐々に役割を広げていけば、本人が得意な仕事を見出し、自信がつけば意欲的に学ぶようになる」と、社員の自主性を重んじた働き方を徹底している。
昨年9月には、社員の増員に伴い新社屋を建設した。社内は山本社長やベテラン社員を中心に、明るい雰囲気で活発なコミュニケーションが取られており、残業や出張などの強制もない。若手が活躍する環境作りを最優先してきたことで社員の定着率が高まり、チームワークの向上にも効果を発揮している。
「当社は、建物の土台作りという言わば黒子的役割を担っていますが、鉄筋一本の組み立てにも妥協しない基礎づくりによって、安心して利用できる建物の提供が可能になる。その責任の大きさを胸に日々の現場に真摯に取り組んでいく。まだまだ小さな会社ですが、北海道の住宅を底から支える存在として、社会に貢献していきたい」と山本社長。