フアスト・フード・サービス

全国最大のピザハットFC。道内のピザ文化普及に貢献
世界100以上の国と地域に約20000店舗以上を展開する世界最大級のピザチェーン「ピザハット」。その中で、国内最大の売上高と店舗数を誇るフランチャイジーが札幌にある。それが「フアスト・フード・サービス」だ。
現在、道内に41店舗を展開。札幌市内の25店舗をはじめ、函館、旭川、苫小牧、千歳などにも出店。全店舗をピザハットブランドで統一し、2023年度の売上高は32億円に達する。
単一ブランドのフランチャイジーで、これほどの規模を誇る企業は全国的にも希有だ。
同社は「北海道ペプシコフードサービス」として1989年に設立。販売促進の一環として、ピザハットのフランチャイズ事業を開始した。翌年にはペプシから独立し、現在の社名に変更した。
競争が激しいデリバリー市場だが、独自の戦略で優位性を築く。
阿部綾平営業部長は「地域ニーズを見極めた商圏分析による出店計画。外部宅配サービスを併用した都心部需用の取り込み。テイクアウト需用を見据えた駐車場付き店舗の拡充などで差別化を図っています」と話す。
さらに、エリアを統括するスーパーバイザーによる品質管理と接客指導を徹底。本部の監査や衛生指導も含め、全店舗で高い品質を維持している。
労働環境の整備にも力を注ぐ。アルバイトの正社員登用制度や運転免許取得支援、奨学金返済支援制度、社員旅行など福利厚生を充実。女性社員比率は20%と高く、育休取得率は100%。店長やスーパーバイザーとして活躍している。
交通安全への意識も高く、19年度からは採点型ドライブレコーダーを導入。ドライバーの運転技術を客観的に把握し、的確な安全指導や技術向上に取り組んでいる。その結果、交通事故の発生件数は、従来の半数以下に抑えることに成功している。
今年3月には、全国のピザハットから13人のみが選ばれる「マネージャー・オブ・ザ・イヤー2024」に旭川豊岡店の店長が選出されるなど、人材育成面でも高い評価を得ている。
杉本健太郎社長は「既存店舗の価値向上に軸足を置き、利便性とサービスレベルをより高めていきたい」と語る。



