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輝(かがやき)

二十四節気メニューのお花見御膳。桜寿司や大福など特別感のある献立を用意

「食」の観点から利用者満足を追求。新事業もスタート

「はま寿司」や「なか卯」、「すき家」などを運営する外食業国内最大手「ゼンショーホールディングス」の傘下として、介護事業を展開する「輝」。札幌市や近郊都市のほか、道北や道東で住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など18ホームを運営する。〝地域に寄り添うケアの実現〟という理念のもと、「食」に重きを置いたサービスを提供している。

 最大の特徴である食の分野で掲げるのは「安全」「品質」「コスト」の3つだ。

 使用する食材は、自社規程で厳格にチェック。徹底して安全を追求している。さらに、町田知尚社長が就任した23年からは「食事改革部」と称される専門部署を設置した。利用者や現場職員へのアンケートとヒアリングをもとに、定期的にメニューのリニューアルを実施。常においしい食事を提供できるような体制を整備している。

 町田社長は「定年後の人生は、クラシック音楽に例えると最も盛り上がる〝人生の第4楽章〟です。人生の最盛期を当グループの強みである〝食〟で楽しく過ごしていただきたい」と話す。

 また、培ったノウハウを最大限に生かした献立は唯一無二。「はま寿司」の寿司や「なか卯」のうどんなど、ゼンショーHDならではのラインナップを用意している。外食した気分を味わってもらうための工夫の一つだ。

 昨年末からは、町田社長の「食事で季節を感じてもらいたい」という強い思いから、二十四節気に沿った旬の素材をふんだんに使った献立開発にも着手。さらに今年2月には、名古屋のひつまぶしや十勝の豚丼など、ご当地献立の提供もスタートさせている。

 こうした「食」へのさまざまな取り組みが口コミなどで広がり、食事のおいしさを求めて転居してくる利用者も増加傾向だという。

 一方、5月には新部門として社内に「福祉用具かがやきエイド」を設置。同部門では、車椅子や介護ベッド、手すりなどの福祉用具のレンタルや販売を担っている。

「当社ではデイサービスも展開しており、入居と通いから、用具のレンタルや販売まで幅広く対応可能になりました。人材育成にも注力しており、サービスの底上げを図り利用者満足を追求します」と町田社長。 

町田知尚社長
シンプルでスタイリッシュな外観の「かがやき西町」(札幌市・西区)