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今井仮設工業

一般社団法人北海道鳶土木工業連合会は22年で50周年を迎えた

先端技術を取り入れながらとびの伝統文化を継承

「今井仮設工業」は〝現場の華〟と称されるとび職の専門企業。足場工事とコンクリート工事がメーンだ。 

確かな技術力は道外からも評価される。2009年に新潟県で北陸新幹線糸魚川高架橋工事の足場工事では、4年間にも及ぶ大規模工事を遅延無く完遂させた。

現在は、大型商業施設や高層マンションの改修工事など、25案件が同時に進行している。

大規模案件も控えている。今年8月からは、北海道新幹線延伸工事でニセコ地区の足場工事とコンクリート工事を担当。約4年間にわたる大型工事だ。

一方で、今井厚会長は道内とび業界の発展に尽力すしている。

今井会長は、今年3月まで一般社団法人北海道鳶土木工業連合会の副会長としても活動。22年に発足50周年を迎えた同法人は、とび職繁栄や技術継承を目的としており、国家資格の「とび技能士」検定を主催するほか「とび文化継承講習会」を開催している。

また、毎年札幌市内の神社では梯子乗りを披露。とびの伝統芸能である「木遺り」「纏」「梯子乗り」を次世代へ継承する取り組みにも尽力する。

今井会長は「とびは伝統文化。継承するべきこともありますが、一方で新しい技術も取り入れて進化しなくてはいけない。今では主流ですが、枠組とクサビ式の長所を兼ね備えた『次世代足場』も道内で先駆けて導入しました」と話す。

来年4月には創業40周年も控えている。長きにわたり成長を支えているのは、業界を良くしたいという強い思いだ。 

「当社は月給制ですが、日給制の会社も多い業界。こうした部分から変えていきたいです。目指すのは〝職人のサラリーマン化〟です。週休2日制の推進にも力を注いでいます」と今井会長は心血を注ぐ。 

今井厚会長
北陸新幹線糸魚川高架橋工事の足場工事