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今井仮設工業

さまざまな大型物件で足場工事やコンクリート工事を担う

受注増加に対応すべく足場固め。新事業の運送業も好調

 とび・土工を専門とする「今井仮設工業」。足場工事とコンクリート工事をメインに、高層マンションや橋梁、発電所などの建築・改修工事に参画している。

 24年度も北海道新幹線延伸工事で、ニセコ地区の足場とコンクリート工事を継続して担当。このほか自衛隊宿舎や団地の改修工事などの大型工事を完遂した。

 今春からは、札幌と小樽市内で複数の高層ホテル、室蘭市では大規模牛舎6棟の基礎工事と足場工事がスタート。さらに6月には、札幌市内の給水の8割以上を担う白川浄水場(南区)の大規模改修工事も始まった。現在も40案件を越える工事を並行して進めるなど、堅調な業績が続いている。

 同社では、こうした受注増加に対応するため昨年から「ファステック」を導入した。いわゆる〝次世代足場〟と言われるもの。従来型に比べて安全性が向上し、足場内の空間が広く作業効率が高いのが特徴だ。

「ファステック導入は、新事業参入の足がかりにもなりました。運行管理者の国家資格者を配置して、建設資材専門の運送事業も開始しましたが、次世代足場導入による作業効率化で新事業に着手できました」と今井厚会長は振り返る。

 これにより、資材搬入から工事までワンストップで対応する体制を整備した。滑り出しも好調で全車両がフル稼働の状態だという。 

 一方、今井会長は一般社団法人北海道鳶土木工業連合会副会長や北札鳶土木組合長を歴任。現在も北札鳶土木組合の相談役として、とび業界全体の発展や技術継承に尽力する。

 4月22、23日には北札鳶土木組合の代表の一人として「靖国神社英霊慰霊神輿渡御」に参加し、木遣りを披露した。

「業界の重点項目である管理者の育成、週休2日制と月給制の導入を実現し、とびの未来を変えていく」と今井会長。

「靖国神社英霊慰霊神輿渡御」では木遣りを披露。写真中央が今井会長
今井厚会長