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北海道賃金労務研究所

最高裁判決をもとに「同一労働同一賃金」を分析

「法改正への対応は、タイミングが重要」と話すのは、約400社と顧問契約を結ぶ「北海道賃金労務研究所」の石田和彦代表。

年間2000件もの労務相談が寄せられる中、「同一労働同一賃金」への対応依頼も少なくなかったが、2021年4月に施行となる中小企業の対応は、正規と非正規の役割を明確に区分するまでにとどめていた。最高裁判所の判決が控えていたからだ。 

10月13日に最高裁で判決が出た大阪医科薬科大学事件などでは、アルバイトに賞与と退職金を支給しないことが不合理ではないとされ、続く15日の各日本郵便事件では、契約社員への各種手当・休暇に関する待遇差は不合理とされた。

「昨年からさまざまな情報が氾濫する中、対策を進めてきた中小企業も多いでしょう。これはこれで素晴らしいことですが、リスクが高い部分は早めに手を打ち、グレーな部分は情報が入るまで落ち着いて待つことも必要。企業経営で重要なポイントは〝案配〟です。そこをアドバイスすることがわれわれの役割」と石田代表。

一連の最高裁の判決で、判断材料がそろいつつあると石田代表は見ている。

「職務内容などに明確な違いがあれば、基本給や賞与、退職金は会社裁量がある程度認められます。ただ、各種手当や休暇などは別。これからが本番です」と呼びかける。

石田 和彦
いしだ・かずひこ/1992年北海道大学卒業後、食品メーカーに研究職として入社。2003年社会保険労務士登録。07年北海道賃金労務研究所設立。特定社会保険労務士。