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赤黒の“レジェンド”砂川誠の“コンサの深層・延長戦”  
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石井謙伍選手(いしい・けんご)掲載号:2016年12月

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1986年4月2日、石狩市生まれ。178センチ・73キロ。地元のサッカー少年団、クラブチームに所属後コンサドーレ札幌ユース・U―18へ加入。2005年にトップチームへ昇格。09年に戦力外となるが、10年からプレーした愛媛FCを経て、14年に札幌へ復帰。背番号19、MF。

次第に個の力で点を取れるように

砂川 チームは昇格間近(10月20日収録)だね。

石井 アウェーではなかなか勝てず引き分けが多くて。1試合ごとに勝ちにいくスタンスで最初からやってきたので、そこはブレずにやれていると思います。

砂川 アウェーとホームでこれだけ勝率、結果が違うのはどうしてだと思うの。

石井 あえて言えば、北海道とそれ以外での気温差はあるかな。まだ本州での試合は30度近くになるので、体が重く感じます。

砂川 相手チームに研究されている感じはある?

石井 そうですね。前からどんどんプレッシャーをかけてくるチームに対して、自分たちのサッカーができないことがあって。

砂川 端から見ていると、前からガンガン来てくれるチームのほうがやりやすいんじゃないの?

石井 確かに相手陣内の裏にスペースはできます。

砂川 いや、どっちやねん!(笑)。とっくん(都倉賢選手)とかウッチー(内村圭宏選手)のスピードを殺すために、ボールの出どころを潰してくるとか、もしくは2人の速さや強さを……って、石井にはまだ早かったかこういう話。

石井 (笑)

砂川 前半戦はそういう試合が多かったよな。相手が全体に引き気味で。でもジュリーニョやヘイス、ウッチーが徐々にチームにフィットして、個人の力で点を取れるようになってきた。チーム力が上がってきたってことだよね……って、全部俺が言っちゃったよ!

石井 (笑)。そこで得点が生まれて、あとは守り切るという試合が多かったです。

砂川 ホームは声援が多くて多くていい雰囲気だけど、J2のアウェーは観客が少なくて、気分が盛り上がらないこともある。

石井 まったりした雰囲気になりますね。

砂川 ホームはピリッとした感じが自然と体に入ってくる。それが札幌ドームのスタジアムとしての素晴らしさや魅力でもある。だからこそ、アウェーの時は少し気持ちが入りづらいというのはあったね。2000人より3万人のほうが、内容は絶対良くなるし。

-----ここから“延長戦”本誌未掲載-----

コーチになりたい欲求がない

砂川 まだ早いとは思うけど、引退後については考えてるの?

石井 考えることもありますけど、何をやっていいのか、わからないです。

砂川 確かに、現役中は考えてもなかなか見つからないよな。

石井 スナさんは考えてました?

砂川 考えてはいたけどね、何をしていいのかわからなかった。

石井 いまのような仕事をしているって想像していました?

砂川 そもそも、いま自分が何をしているのかよくわからないからね(笑)。「俺の仕事って何?」というか。もちろんサッカー、という軸はあるんだけど。

石井 人に教えることがメーンですよね。

砂川 それはそう。石井は教えることはしないの?教えたい願望があるとか。

石井 ないですね。コーチになりたい、というのもなくて。俺にはムリじゃないですか?

砂川 それはわからないよ。

石井 小さい子たちに教えるのは楽しいだろうなと思うけど、プロチームのコーチや監督は、目指してもムリだなと思います。

砂川 限界を感じているのか、それともそこに欲求がないのか。

石井 欲求がない、ですね。

砂川 だからそう思うんじゃない?

石井 本気でコーチをやりたいと思えたら、頑張れるのかもしれませんけど、実際にコーチになった自分が想像できないです。

砂川 そう思ってる時点で欲求がないってことだな。でもタツ(新居辰基元選手・AGGREスポーツクラブコーチ)が指導者になった、なんて誰も思わなかったでしょう。欲求があればなれるということだと思う。

石井 いろいろ考えすぎてるのかもしれないです。

砂川 考えてもできることは少ないよ。お金を貯めることくらい(笑)。雇ってくれないとコーチもできないから。

石井 飲食店はどうかなと。

砂川 「C2カフェ」(岡田佑樹元選手が経営)に続いて「石井カフェ」だ。

石井 オーベルジュ(郊外の宿泊施設兼レストラン)とか。

砂川 莫大な借金を抱えそうだ(笑)。札幌じゃ難しいよ。

石井 美瑛とかそのあたり。

砂川 美瑛にずっと住めるの?遊ぶところ何にもないよ。ニセコとかだと外国人の経営するところが結構あるよね。

石井 札幌からそんなに離れてないところがいいな。

砂川 すごい好きな場所じゃないと難しいよな……ってこれ何の話だっけ(笑)。

石井 (笑)。

小学生からコンサユース、という選手の札幌愛

砂川 コンサユース出身で現役最年長なんだよね。ユースの集まりとか出身者同士でのつながりってある?

石井 もう年が離れすぎてて、深いつながりは無いですね。

砂川 これだけたくさんいたらね。

石井 ユース会みたいなこともやりたいし、やってもいいんですけど、すごい人数来ちゃうから、全部奢るのも辛い。

砂川 (笑)。会費制でいいでしょう。

石井 それもちょっとカッコ悪いなあと。

砂川 そもそも呼びかけて後輩が来るかどうかもわからないしな。

石井 確かに(笑)

砂川 菅(大輝)くんとか、ひと回り違うもんな。

石井 俺がもう30歳ですからね。

砂川 俺なんて(深井)一希が生まれた時にはもうプロ(1996年~)だったから。そういう話、これからどんどん出てくるよ。

石井 今のユースの子たちに、俺が1年目(2005年)の時、厚別公園競技場で俺のプレーを見ていたって言われました。

砂川 もうレジェンドだ。ユースを引っ張っていかないと。

石井 一希とかはU―12からずっとコンサ所属だから、札幌愛がすごいですね。自分でもそう言っているし。

砂川 石井はそれに比べると愛がない。

石井 (笑)。いやいや、俺もめっちゃありますよ!でも俺はU―18からの所属なので。今のユース出身はみんな小学生からコンサですからね。

砂川 昔は東京ヴェルディがそういう感覚だったんだよ。俺たちのチームが日本で一番すごいって思っていて。所属している子たちも小学生のころからみんなそう思っていた。だからプライドも高いんだけど、それだけ厳しい競争もあったの。コンサユースもこれからそうなっていくかもしれない。その時は石井監督になってるかな。

石井 あ、それはちょっと面白そうです(笑)

(構成・清水)

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●著者プロフィール

(すなかわ・まこと)1977年千葉県生まれ。2003~15年までコンサドーレ札幌にチーム最長の13年在籍。小野伸二選手とともに指導するSuna×Shinjiサッカースクール(公式Web:http://sunashinji.com)の運営、コンサのアドバイザリースタッフ、札幌大学サッカー部コーチ、石屋製菓社員と4足のわらじを履く。