財界さっぽろ 2022年3月号のさわり

財界さっぽろ 2022年3月号

特集・雪とカネのバラード、主要都市1人当たり除雪費を一挙公開!

ドカ雪で車線が確保できない幹線道路 ©財界さっぽろ

 雪は天からの手紙。北海道大学の雪博士・中谷宇吉郎氏の有名な言葉である。エッセイ集も出した文才の豊かな科学者らしい、ロマンある表現だ。しかし、雪は迷惑な手紙になる時がある。道路や歩道の雪は決まって、道民にイヤな顔をされる。

 トップ記事は、過去5年間の札幌市や旭川市など道内10自治体の除排雪費用、シーズン降雪量などを表にまとめた。除排雪費用を住民1人当たりで計算してみると……

 このほか、本誌独自の切り口で、雪とカネの関係を“深掘り”してみた。

「札幌除雪ヒストリー『今年度の雪は災害級だ』」では、札幌の除雪方法の仕組みを紹介。札幌は1月中旬以降、記録的なドカ雪は何度も降り、除雪は追いつかなかった。作業が進まなかった理由に「市が導入した新しい除雪方法のためだ」との声が市民から多く聞かれるが、それは正しいとは言えないという。

 高齢化、人手不足が問題となっている「除排雪業者のホンネ」も取り上げた。除雪機械を操作する除雪オペレーター不足は今後、間違いなく、より深刻化する。

「埋まっても慌てるな、JAF直伝・スタック抜け出し術」「ジョイフルエーケーに聞く、重い雪であの商品が“売り切れ御免”続出」など、日頃の暮らしの関わる情報も必見だ。

市長の前のめり発言を忖度?函館・旧ロシア領事館、企画競争入札に出来レースの疑念

函館市内にある旧ロシア領事館 ©財界さっぽろ

 行政文書の定義は、国政でもたびたび議論される。官公庁に情報公開請求をしても、公開対象文書を選定するのは、文書を管理する当局の役人たち。公開対象とならないケースが多い。

 今回、疑念が浮上したのは、函館市の旧ロシア領事館。昨年3月、プロポーザル入札で名古屋が本社の「ソヴリン」に売却された。募集要項公表以前に市幹部とこの事業者が複数回にわたり面会していた。そのため、入札が出来レースだったのではないか、というもの。

 本誌は情報公開請求により開示された、旧ロシア領事館売却にかかわる、市職員の作成した資料を入手。そこには工藤壽樹市長の前のめり発言や、市役所内部の動きが読み取れる。今案件について、市とソヴリンの見解は。

さらば4プラ、名物フロア「自由市場」の店主が思ひ出ぽろぽろ

1月31日で閉館した4丁目プラザ ©財界さっぽろ

 若かり頃、流行のファッションを求め、4プラに訪れたという読者も多いのではないだろうか。1月31日、札幌の商業施設「4丁目プラザ」が閉店。学生時代の青春の思い出を懐かしむ市民から惜しむ声があがった。

 開業は1971年9月3日。キャッチフレーズは「札幌にファッション革命が起きる」だった。“1坪1万円ショップ”が集まる7階の「自由市場」も話題を呼んだ。数坪の店が所狭しと並ぶ独特な雰囲気が長年愛されてきた。

 この名物フロアに入居していた店主に4プラとの思い出を聞いた。福山雅治、吉川晃司、GACKT、平井堅も立ち寄ったCDショップ、古参のアクセサリー屋、テレビ番組にも出演する有名占い師の店――の3店だ。

 閉館の理由は老朽化と耐震不足によるもの。建物の“その後”も耳目が集まる。「再開発は周辺一体か、単独建て替えか」で、現状に迫った。

2023年5月でテナント契約終了?ピヴォ(札幌)閉館の気になるタイミング

大通地区の札幌駅前通沿いにあるPIVOT(ピヴォ) ©財界さっぽろ

「4丁目プラザ」の閉館とともに、隣接するファッションビル「PIVOT(ピヴォ)」の再開発にも注目が集まっている。4プラが1月末をもって、閉館したことに伴い、入居していた複数のテナントがピヴォへの“引っ越し”を決めた。しかし、頭を悩ませる問題がある。テナント関係者は明かす。

「ピヴォとの定期借地権契約は2023年5月までとなっています。だから、またすぐに移転先を探さなければならないんです」

 ピヴォと周辺のビル3棟は19年、大阪を中心にビル賃貸業を営む老舗企業「ダイビル」が取得。道内で初めて所有する物件となった。同社はビル3棟での再開発を計画し、早ければ26年中の開業を目指すと発表していた。

 本誌ではダイビル札幌事業部に閉館の“タイミング”について取材を入れた。その回答は。

日ハム戦拡大の影響も?現場は反発!グッチーがHBC「今日ドキッ!」を降板

グッチーさん ©財界さっぽろ

 今年4月で放送開始13年目を迎えるHBC「今日ドキッ!」。そのメーンMC・グッチーが3月末で降板するという話が水面下で流れている。

「今日ドキッ!」は2010年4月に放送を開始した。グッチーは当時、エフエム・ノースウェーブの看板MC。コンサドーレやファイターズのスタジアムDJとしても活躍していた。

 番組立ち上げを主導したのは、当時の編成局編成部長で、現社長の勝田直樹氏だった。スタート時は番組名も「グッチーの今日ドキッ!」として、グッチーを全面に押し出したつくりにした。視聴率は当初、3%程度と低迷したものの、13年秋に大幅なリニューアル行うなど、テコ入れを何度かし、ようやく数字が上向いた。

 HBC関係者など、複数の話を総合すると、昨年11月ごろにはグッチーの降板が固まっていたようだ。降板の主因は経費の削減。このほか、ファイターズ中継の拡大などが噂される。グッチーの降板決定に、当初、番組スタッフから反発があったともいわれるが……