【今月号特選記事】大樹町が本店、ホリエモンとタッグ! 日本列島「小麦の奴隷化」計画

 大樹町のパン屋「小麦の奴隷」が、フランチャイズ(FC)展開で急成長している。その数は、国内130店舗。全国で小麦の“奴隷化”計画を進める運営会社「こむぎの」代表の橋本玄樹氏を直撃した。


「こむぎの」代表、橋本玄樹氏 ©財界さっぽろ

「2020年11月にFC展開を始めました。現在、北海道から長崎の離島まで出店が決まっています。当初の目標は100店舗、瞬く間に到達したという感じです。関係者全員が予想外でした」と、橋本氏は心境を明かす。

 大樹町本店は20年4月にオープン。看板商品は「ザックザクカレーパン」。クルトンを衣にまぶし、揚げているのが特徴だ。投票総数が10万を超えるイベント「カレーパングランプリ」では、3年連続金賞を受賞している。

 橋本氏は26歳のとき、個人で整体院を経営していた。転機が訪れたのは2019年。実業家、堀江貴文氏の会員制オンラインサロン「イノベーション大学校」のメンバーだった橋本氏は、サロン内で発信された堀江氏のメッセージに目がとまった。

「長崎の五島列島に行った際、博報堂の子会社が国境離島補助金を受けてパン屋を開業していた。田舎のおしゃれなパン屋のFCは需要があるかもしれないね。ロケット事業を行っている大樹町で店を開くなら全力で応援します」

 この提案に橋本氏は覚悟を決めた。「3カ月後に、サロンで出会ったパン職人の方と移住しました。もともと、私はパンが好きで、高校時代から店を経営したい気持ちがありました。経営などの部分は私が担当。技術的な部分は職人のパートナーに任せました。しかし、1つだけルールを決めました。それは『粉から絶対にこねないこと』でした」

 厳選した冷凍生地の使用をコンセプトの1つに掲げた。通常、パン屋は早朝から生地の仕込みを始めなければならない。しかし、冷凍生地を使用することで、その手間を省くことができる。

「パン業界のみならず、さまざまな分野で職人不足の問題はさらに深刻になります。昔からこの製法はありましたが、マイナスブランディングなイメージを持つ企業さんが多く、顕在化していませんでした。しかし、問題提起の意味も込め、あえて全面に押し出しました。結果、職人確保が必要ないという面が、FC加盟を増やす要因になったと思います」と、橋本氏は主張する。

 また、カレーパングランプリの金賞受賞は“粉からこねなくても”美味しいパンが作ることができるという信頼にもつながったという。

 発売中の月刊「財界さっぽろ」2022年10月号では、小麦の奴隷のFC戦略を取材。そのほか、8月にオープンしたばかりの「ぐるっとパノラマ美幌峠(美幌町)」にも話を聞いている。

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