【今月号特選記事】札幌医科大学附属病院の知られざる顔・顔・顔……

 札幌医科大学附属病院の1日当たりの外来患者数は約1500人、年間延べ入院患者数は21万7500人(いずれも2020年度)。道都に居を構える医の拠点だ。平時から札幌圏の3次救急拠点として機能し、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)との戦いでは、重症者を救うECMOセンターとして大車輪の働きを見せた。

 ECMOは集中治療室において重症の呼吸不全や心不全の患者に使用される。血液を装置内の回路に通し、循環とガス交換(二酸化炭素を排出し、酸素を吸収)を行うもので、札医大病院には7台ある。新型コロナの感染の大波が本道を襲った時は、同時に4人のECMO治療を行ったこともあった。

札幌医科大学附属病院でECMO治療などにあたる上村修二医師(左)と文屋尚史医師 ©財界さっぽろ

 ECOMは医師、看護師、臨床検査技師らのチームで運用し、彼らの高度な知識と経験が欠かせない。札医大病院はECOM治療で高い救命率を記録。数年前から、各救急拠点と連携して取り組んできた症例の集約化が生きた。

 大学病院として難病治療・研究にも力を注ぐ。潰瘍性大腸炎、クローン病などが該当する炎症性腸疾患(IBD)では、難病診療分野別拠点に指定されている。道内にはIBDの患者さんがたくさんおり、潰瘍性大腸炎で約7500人、クローン病で約2300人、合計で約1万人。

 本道は広大。地方圏にいるIBD患者にも高度な治療を届けるためにどうするべきか。札医大の仲瀬裕志教授は各病院の医師、看護師、栄養士らが参画できるネットワーク組織を立ち上げ、知見を共有。さらにオンラインを使った遠隔診療にも力を注ぐ。

 札幌医大はスポーツ医学の分野では道内随一との評判だ。数々の有名トップアスリートが、ケアを受けている。最大の特徴は、ワンストップケアができる点だ。

 札幌医大病院内にスポーツ医学センターを2010年に設置。整形外科やリハビリテーション科だけでなく内科、婦人科、薬剤師、看護師らも参画しており、「選手をトータルサポートできる体制になっています」(センター長の渡邉耕太教授)

 選手は担当の診療科や先生を探し回る必要はない。札医大のセンターに足を運べばワンストップ対応。高いレベルのメディカルチームが目標に向かって伴走してくれる。

 このほか、月刊財界さっぽろ2022年8月号では札医大病院の取り組みと先端を行く医師の顔を紹介している。

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