【今月号特選記事】線路がない電車が札幌駅前を走る?

 2019年秋から行われてきた、札幌駅周辺の交通網やまちづくりに関する勉強会。札幌市、北海道、JR北海道、北海道開発局、北海道運輸局の6者が出席するもので、発案と呼びかけは当時総務副大臣を務めていた参院議員の長谷川岳氏だった。

長谷川岳氏 ©財界さっぽろ

 この勉強会の検討案件の1つに札幌市内を走る市電の延伸があった。長谷川氏が兼ねて、新幹線駅へのLRT(次世代型路面電車)乗り入れに強い意欲を示していたためだ。一方、市も市電のループ化が完了して以降、さらなる延伸を検討。これまで札幌、苗穂、桑園の各JR駅方面への延伸が候補となっていた。

 今年3月、一定の結論を得るための最後の勉強会が開催。その内容について、北海道新聞では「札幌駅方面に延伸させた場合、市は初年度から赤字になると試算した」と報じた。

 だがこの勉強会には、続きがあった。市側が路面電車の“ニュータイプ“を示したというのだ。

 市の担当者は「軌道を敷いて電車を走らせるとなると、工費や維持費がかかるという話はしました。延伸の可否については引き続き、市として検討していきたいと思っていますが、そこまでの提案はしていません」と語るものの「仕事に妥協を許さない長谷川氏の案件。それ故に、市の担当者が何とか知恵を振り絞って導き出したものだったのでは」(事情通)とも言われているが、その結果がなんと「線路のない電車」だというのだ。果たして真相は――。

 本日から雑誌版が発売となった月刊財界さっぽろ2021年6月号では、ニュータイプ路面電車の詳細などを含めた特集記事「札幌駅前の“青写真”」を掲載。ヨドバシカメラが所有する旧札幌西武跡地の今後についての記事では、地下鉄南北線さっぽろ駅のホーム増設によって、駅と新ビルが直結する可能性があるという話を紹介。

 また北5西1、西2にまたがるJR北海道と札幌市が進める新幹線駅ビルについては、建設計画が進む新幹線駅ビルの一部土地を所有する札幌市の“心の内”にフォーカスしている。本誌6月号の購入は本日から全道の書店・コンビニエンスストアのほか、以下の当社オンラインショップなどからどうぞ。

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