ほくうん
徹底したコスト管理と積極的な増車で業容を拡大
1987年に、わずかトラック15台でスタートした「ほくうん」が、いまや北海道を代表する一大物流企業へと進化を遂げている。
本州資本に頼らない独立系ながら、働き方改革や人手不足、燃料高騰など、逆風が吹き続ける状況下でも増収増益を達成し、売り上げは好調を維持する。25年度の売上高は160億円、グループ全体で240億円となり、本州資本が強い道内物流業界で確固たる地位を確立している。
森高義男社長は「ここまで付いてきてくれた従業員と荷主、燃料会社、船会社、ディーラーをはじめとする仕入れ先のおかげです。運にも恵まれた」と謙遜する。
輸送ルートは、北海道と本州間の長距離がメインで沖縄まで全国を網羅し、顧客は本州大手の通販や宅配、引っ越し会社、家具メーカーなどのほか、農産物などの1次産品の輸送も手掛ける。近年は、ECサイトの利用拡大や札幌市内と近郊の再開発、さらには北海道新幹線関連工事に伴う資材輸送の増加などが業績をけん引している。
こうした同社の発展を語る上で外せないのが徹底したコスト管理にある。収益性向上のため、車両1台ごとの損益を日次で把握できる仕組みを構築。翌朝には最新の数値を確認できる体制を整えている。
このため、森高社長は毎朝5時に出社。数値が芳しくなければ直ちに対策を講じる。燃料費や高速料金、車両保険、車検費用などを細部まで見直し、「1円1銭」にこだわる厳格な管理を徹底する。
また、長距離輸送ではカーフェリーを積極的に活用しているのも特徴だ。トラックの燃料費や高速料金の削減に加え、走行距離を抑えることで車両の寿命延長にもつながる。さらに乗船中はドライバーが休息できるため、労務面でのメリットも大きい。
さまざまなニーズに対応できるよう車両の増強も積極的に実施。10㌧トラックを中心に、グループ全体で1000台を超える車両を保有する。
「全て新車でそろえることで、故障が少なく稼働率も高くなる。売却も容易です。今年も年間で60台の増車を計画しています」と森高社長。
また、新車はドライバーからも人気で、業界トップクラスの給与水準と相まって人材確保にも寄与。異業種や未経験者が多く集まる。
森高社長は「当社は来年で創業40年を迎えます。さらなる業容拡大を見据え、グループ企業のホールディングス化も視野に入れています。これからも利益を確実に生み出すことで期待に応え、進化を続けていきたい」と語る。