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札幌美しが丘脳神経外科病院

米増 保之 院長
よねます・やすゆき/1993年札幌医科大学卒業。2020年札幌美しが丘脳神経外科病院院長に就任。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医。

清田区の生命線を守る脳神経外科の総合拠点を率いる

 札幌市清田区で唯一、脳神経外科領域で24時間365日の救急受け入れと、入院病床を有する「札幌美しが丘脳神経外科病院」。

 陣頭指揮を執る米増保之院長は、脳神経外科、脳卒中、脳卒中の外科、脳血管内治療の4領域で資格を有し、専門は脳卒中を中心とした脳血管障害をはじめ、脳腫瘍、片側顔面痙攣など、多岐にわたり診療を行う。

 脳疾患に対する手術は、脳動脈瘤手術、脳血管内治療、脳腫瘍摘出術などに対応。

 脳動脈瘤手術では、脳動脈瘤クリッピング術を優先する方針を掲げる。これは、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の根元を、チタン製の小さなクリップで挟んで血流を遮断する術式だ。

「脳動脈瘤治療にはクリップ手術と血管内治療があり、患者さんの希望に沿った治療を行うが、どちらでも治療可能であれば、再発率の低いクリップ手術を勧めています。血管内治療よりも侵襲は多いが、無剃毛で行い、身体的・心理的負担の軽減を図っています」

 また、脳疾患は治療開始の早さが予後を大きく左右するため、夜間でも緊急手術に対応できる体制を構築。ICT技術を活用した「スマートホスピタル」の採用もその1つで、全職員にiPhoneを支給し、救急連絡や診断結果、患者の容体をリアルタイムで共有するなど、救急搬送から病院到着後、即座に手術が開始できる。

 さらに、2022年からは自治体の消防本部と「ストロークカー運用」の協定を締結。医師が救急車に同乗し、搬送中から医療行為を開始することで、後遺症の軽減も図る。

 こうした脳疾患における迅速な対応を構築する一方、同院のもう1つの柱となっているのが、佐藤秀次医師を中心とした脊椎・脊髄領域だ。

 佐藤医師は、2㌢㍍程度の切開で行う顕微鏡下椎間板摘出術(MD手術)を得意とし、02年から26年1月までで3651例、25年は67例の実績を持つほか、末梢神経疾患にも対応。その豊富な経験と知見を求め、全国から患者が来院している。

 同院では地域医療の構築にも注力。清田区内9つの医療機関を結ぶ無料巡回バス「きよっちメディカルバス」を運用し、交通弱者である高齢者や家族の足を確保することで、地域内での医療完結を目指す。

 また、2月には白石区に系列院「脳神経外科東さっぽろクリニック」を開院。米増院長を中心に、法人全体で質の高い脳神経疾患の治療を提供していく。

佐藤秀次医師
羊ヶ丘通に面した病院