サントリー 北海道営業本部
ブランド20年目に向けて、「金麦」のビール化で勝負
多様化する市場で機能性需要が拡大
〝多様化〟が社会全体のキーワードとなっている昨今、アルコール飲料業界にもその波は訪れている。
「糖質オフなどの機能系飲料やRTD(ふたを開けてすぐに飲めるアルコール飲料)商品、ノンアルコール飲料の伸長が著しいですね。休肝日を設けたり一日の本数を決めたりといった健康志向の高まりをはじめ、若年層の飲酒スタイルの多様化などの需要でご愛飲いただいていると感じています」と中谷智樹サントリー北海道営業本部長。
サントリーの国内酒類事業の売上金額は、25年1~9月累計で対前年102%の伸長となった。とりわけ、「パーフェクトサントリービール(PSB)」や〝果実がおいしいチューハイ〟をうたった「‒196」シリーズ、ノンアルコールビールテイスト飲料「ザ・ベゼルズ」などが順調に推移している。
本格ビールのうまさで糖質ゼロを実現した「PSB」の販売数量は1~9月累計で対前年115%。特に、6~9月は4カ月連続で前年を上回った。11月製造分からは、麦芽の配合比率や醸造条件を見直し、さらに力強い飲みごたえと爽快な後味にリニューアルした。
「‒196」シリーズは、7月末に新発売した新定番3種に加えて限定品も人気で、9月までの累計販売数量は5000万本(350㍉㍑換算)を達成。年間計画を上回った。「‒196無糖」シリーズも1~9月累計の販売数量が対前年150%を記録した。
9月24日に新発売した「ザ・ベゼルズ」は、ビールのような飲みごたえや後味が人気。発売月のサントリーにおけるノンアルコール飲料全体の販売数量を対前年116%に押し上げた。
〝新顔〟たちに負けじと、定番商品も進化を続けてきた。中でも、07年に誕生した「金麦」ブランドは26年10月、大きな岐路に立つ。麦芽比率をアップし、「発泡酒②カテゴリー」から「ビールカテゴリー」へと転身する。
道内では「金麦〈糖質75%オフ〉」のファンが多い。長く親しまれたブランドが〝ビール化〟によりますます価値を高めることが予想される。「中味はビールになりますが、価格はエコノミー帯のまま。低価格商品を求めるお客さまのニーズは高いとみています。金麦は麦のうま味と澄んだ後味に磨きをかけてきました。ブランド20年目に向け、価格以上に納得できる価値を出せるよう努力していきます」と中谷北海道営業本部長。
イベントでの露出増さらに人気を高める
また、定番焼酎「鏡月Green」のファンが多いのも道内の特徴の一つだ。26年は、鏡月の国内発売から30周年を迎える節目。人気をさらに高める施策が検討されている。
一方、25年はイベントにも力を入れた。夏の風物詩である「さっぽろ夏まつり 大通ビアガーデン」では、北海道出身の下國伸シェフが監修した「ザ・プレミアム・モルツ」に合う料理を全席で提供。フードもドリンクも席まで届けられるフルサービスは満足度が高かった。
札幌・赤れんがテラスでは、各ブランドのイベントを企画。7月に「サントリー生ビールフェス」と「ジムビームフェス」を、8月に「翠ジンソーダ 行列のできる名店 餃子フェス」を開催した。
25年シーズンからは、エスコンフィールド北海道で売り子による角ハイボール提供がスタート。7月には北海道日本ハムファイターズの試合観戦チケットが当たるキャンペーンを実施し、好評を博した。
「居酒屋やイベントなどで北海道の皆さんに幅広く親しんでいただき、道内経済に貢献できる存在になりたい」と中谷北海道営業本部長。