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潮産業 ノルフィーノ事業部

立体感のあるデザインが特徴のRC賃貸マンション「アールフィーノ」

デザインと機能性で差別化。高利回りのRCと木造を提供

 1966年に創業した「潮産業」は、建材の卸売と自社設計、自社施工のアパート・マンション建築が事業の柱だ。

 道央、道南、道北など施工エリアは広く、年間30棟前後を手掛け、これまでに442棟3930戸の賃貸物件を供給している(2024年時点)。

 道央圏ではRC造を、道央圏以外では木造を供給。それぞれで異なるブランドを展開しており、RC造はハイグレード仕様の「アールフィーノ」と、さまざまな土地の形状に対応した「アーバス」をラインナップ。

 アールフィーノは居室の開放感を追求し、天井高を2・6㍍に高めることで差別化。4階建ての賃貸物件の多くは、日影規制を考慮して2・3㍍が多い。建てられる土地は限定されるものの、この30㌢の差が開放感という付加価値になり、高めの家賃設定でも高い入居率を誇る。

 アーバスは、建物の構造などは一般的な賃貸マンションと同等だが、外内観で差別化。例えば内観では、同一間取りでも部屋ごとにコンセプトを変えるほか、専属のコーディネーターが視覚効果を意識して壁紙を選択するなど、唯一無二のデザインを考案。物件内で〝どの部屋がいいか〟と悩ますことで、入居者の心をつかんでいる。

 一方、木造はハイクラス仕様の「ノルフィーノ」、派生タイプの「ネコフィーノ」、標準仕様の「マレッセ」を展開する。

 設備は調光・調色機能付きのダウンライトをはじめ、人工大理石を使ったシステムキッチン、パントリーやデッドスペースを活用した収納棚の設置など、住みたくなるポイントを細部にわたり計算している。

 また、ネコフィーノは猫と飼い主のための物件で、キャットウォークやくぐり戸などを設けた。猫は環境変化に敏感なため、飼い主が引っ越しを避ける傾向にあることから、入居期間が長期になる効果もある。

 これだけの仕様と設備でありながら、表面利回りはRC造で6%台、木造で7%台を確保している。その要因は、建材卸として床材、建具、キッチンなどを廉価に調達し建築コストを圧縮しているからだ。

 同社では、物件の完成見学会を定期的に開催。詳細はWEBサイトから確認できる。

コンセプトを変えることで、同一の間取りでも印象は変わる
RC造と木造で自社ブランドを展開