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潮産業 ノルフィーノ事業部

開放的な室内空間と独自の内装プランで入居者の〝住む喜び〟を刺激

入居者ニーズを捉えた魅力的な部屋づくりで安定収益をもたらす

 賃貸経営はどんなに好立地な物件であっても入居者ニーズを捉えられていないと、成功にはほど遠い。

 建材の卸売と自社設計・施工のアパート・マンション建築を主事業とする「潮産業」は、入居者満足を第一にした住まいづくりで長期入居に貢献。オーナーに安定収益をもたらしている。

 近年の建築会社では珍しくRC造と木造建築の双方に対応することで、投資の選択肢を広げているのも特徴だ。

 札幌市をはじめ、旭川や苫小牧、千歳、恵庭などで年間30~40棟前後を手掛けている。

 ブランドラインナップは全4種類。木造はハイクラス仕様の「ノルフィーノ」、派生タイプの「ネコフィーノ」、スタンダード仕様の「マレッセ」で、RCマンションが高いデザイン性を誇る「アールフィーノ」だ。

 ノルフィーノは、各部屋ごとに異なるコンセプトで内装を仕上げる。同一の間取りでも印象は様変わりするため、入居者の多様なニーズを捉えている。

 設備は調光・調色機能付きのダウンライトをはじめ、人工大理石を使ったシステムキッチン、パントリーやデッドスペースを活用した収納棚の設置など、住みたくなるポイントを細部まで計算しているのも特徴だ。

 また、ネコフィーノは猫との快適な暮らしに特化。天井にはリビングを一周できるキャットウォーク、足元にはくぐり戸、キャットステップなどを設けており、それぞれインテリアに溶けこむようにデザイン。昨今の猫ブームを追い風に、高い家賃設定でも満室経営を実現した。

 一方、アールフィーノは居室の開放感も追求。一般的な4階建て賃貸マンションの天井高は、日影規制を考慮して2・3㍍が多いが、同物件は2・6㍍に高めることで差別化。居心地の良さが感じられるため、退去抑制にも大きく貢献している。

 これだけの仕様と設備でありながら、表面利回りは木造で7%台、RC造で6%台を確保。その要因は、相場より高い家賃設定でも高付加価値で入居が見込めることと、建材卸として資材を廉価に調達し建築費を圧縮しているためだ。

 さらに同社では、入居者へのアンケートを実施。改善箇所や要望を細かく把握し物件づくりに反映させることで、結果として高い入居率に寄与している。

同一の間取りでもコンセプトを変えることで、印象は様変わりする
共用部もデザイン性を重視