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ジェネシス

自社車両と並ぶ法島直人社長は36歳とまだ若い

足場固めを推進。M&Aで新たな輸送分野にも着手

   農業用パイプ、住宅建材輸送で道内トップシェアを誇る総合物流企業の「ジェネシス」。業績は右肩上がりを続けており、来年には創業10年の節目も控える。

 特に住宅建材輸送は、引き続き建築費や燃料高騰の逆風を受けながらも好調を維持。また、イベント部材や飲料、雑貨などの受注も増加した。

 さらに、昨年からは北海道新幹線延伸工事にも参画し、鹿部町などの道南地区へ年間約40万㌧以上のセメント輸送を手掛けている。これにより、2024年度も業績は堅調に推移した。

 法島直人社長は「当社では、多岐にわたる輸送物を扱っています。取り扱う荷物を限定しないことが、市況変化への最大のリスクヘッジになると考えています」と話す。

 好調な業績の要因はほかにもあり、受注以外の面でも利益を追求した。荷主への単価交渉や輸送ルートの見直しなどを敢行し収益を確保し、増収につなげている。

 現在は、北関東や中部地方への新拠点の設立を計画中で、自慢の機動力をさらに引き上げていくという。

 好調な業績の一方、近年取り組んでいるのが新事業への参入だ。21年には倉庫業の「ジェネシスライン」、22年には広告代理業の「ZOU」を設立し業容を拡大した。

 今年4月には、ヘリコプターなどに使用される特殊燃料の輸送会社(北広島市)をM&Aで傘下に。新たな輸送分野への参入と輸送網拡大を同時に推進した。

 法島社長は「同輸送会社では元来、自社整備工場を保有しているがこれを活用し、今後は車両の整備や車検などを内製化していく計画で、年間2000万円以上の利益が生まれる。労働環境や福利厚生の改善、社員育成に注力し、企業基盤を強化する」と意気込む。

 

イベント部材から野菜までオールマイティに運べるトラック
本社は北広島市に構える