丸喜運輸

研修や資格支援で未経験から育成。女性ドライバーも活躍
建設現場の周辺事業を一貫してサポートする運送会社。建設資材などの搬出入から揚重、仮設資材のリース、現場から出る廃棄物の収集・処理まで手掛ける。今年で設立52年を迎える。
即戦力が求められがちな業界だが、同社では2016年から新卒採用を開始。未経験者も一人前のドライバーへと育成している。3年間のカリキュラムでは実践的に学ぶOJTや専門家によるキャリアコンサルティングを導入している。
新卒で入社4年目の本間渚紗さんは「当初は不安もありましたが、〝できる〟と自信を持てるまで先輩が教えてくれます。3年間という長期間にわたって学ぶことができ、修了後もわからないことはなんでも聞ける環境です」と話す。同社では資格取得の支援制度もあり、大型免許などの取得費用を貸与。2年間の継続勤務で返済が不要となる。本間さんもこれを活用し、現在は大型免許も取得。ドライバーとして独り立ちしている。
特に女性社員の働きやすさを重視しており、産休は妊娠6カ月から保育園が決まるまでの期間取得できるのも魅力。
復帰後は無理のない業務内容を設定し、保育園の送迎や子どもの体調に合わせて勤務時間を調整できるなど融通もきく。過去には、1人目の産休の後に2カ月間のみ復帰し、2人目の産休後に完全復帰して活躍している例もある。
「スキルアップへの支援とともに、出産や育児など社員のライフステージに合わせた働き方を受け入れることで、キャリアの継続が可能です」と工藤賢一社長。中学生までの子ども1人につき8000円の「子育て応援手当」も支給する。
新生活へのバックアップも充実。入社に際し引っ越しが必要な場合は、引っ越し費用や入社後6カ月間の家賃を負担する。奨学金返済の助成制度もある。
こうした柔軟な対応は、盤石な企業基盤があってこそだ。
「自社アプリを開発し、アナログ作業だった産業廃棄物の収集や資材リース、搬出入の受注作業をDX化しました。生産性を向上する投資を行うことで、社員の働きやすさや成長を実現していきたい」と工藤社長。
ドライバー
本間 渚紗さん
男性が多く力仕事のイメージが強い業界ですが、女性も慣れれば問題ないですし、慣れるまで見守ってくれる職場です。髪色やネイルが自由なのも魅力。今年から会社のSNS発信が本格的に始まり、上司と一緒に担当して自由な雰囲気が伝わるよう心掛けています。TikTokのフォロワーは約2カ月で500人程増えて1000人を達成しました。まだまだ先輩たちにかなわない部分があるので、食らいついて成長し、安心して任せてもらえるようになりたいです。


