北海道車輌塗装の新工場が完成。12月に竣工式を開催

一般車両から特殊車両まで、さまざまな車両の板金、塗装を手がける北海道車輌塗装(本社・札幌市、阿部亮社長)の新工場が完成し、12月13日に竣工式が行われた。最新の設備を導入し、生産性を高め、受注量の増加を図る。
道路維持管理の道内最大手「HRMホールディングス」の事業会社の一社である「北海道車輌塗装」は、一般車両から大型車両、建機や重機などの特殊車両まで大小さまざまな車両を対象に、溶接やパネル交換といった板金修理から部分塗装、全塗装まで手がけている。次世代の高機能塗装の普及が加速する中、最新技術も積極的に取り入れている。
2019年の設立から受注量は右肩上がりで増加。高まるニーズに応えるべく、既存工場(札幌市西区八軒9条西9丁目)の隣地に新工場を建設した。
新工場は塗装から乾燥まで行える最新の塗装ブースを新設した。近年、環境への配慮から従前の有機溶剤から水性塗料に主流が変化しつつあるが、水性塗料は乾きにくく扱いがデリケートという難点があった。温風が出る乾燥機能が付いた塗装ブースにより環境に配慮。生産性も向上させた。
塗装は原則、ちりやホコリの対策として密閉空間で行うため、換気も重要なポイントとなる。従業員の健康にも配慮し、同ブースには有害物質を効率的に換気するプッシュプル型の吸排気機能も付いている。
竣工式が開かれた12月13日には阿部社長と従業員、施工を担った玉川祐一玉川組社長ら工事関係者、HRMホールディングスの大野晃会長兼CEOと吉岡亨社長、グループ各社の役員らが参加。今後の発展と安全を祈願し、厳かな雰囲気で執り行われた。
施主代表としてあいさつした阿部社長は「HRMホールディングスならびにグループ各社、施工いただいた玉川組様をはじめとする関係各社さまのおかげで新工場が完成しました。感謝しています」と述べた。
施工者代表として玉川社長は「無事故で竣工できたのは、施主さまのご理解、ご協力のおかげであり、当社にご用命いただき感謝しています。北海道車輌塗装様をはじめ、ホールディングス各社で将来を見据えた先行投資を推し進めておられるようですが、その一翼を担わせていただきありがとうございます」と述べた。
新工場の稼働に伴い、同社では事業領域の拡大にもチャレンジする。グループ各社が保有する車両や重機だけでなく、外部車両の板金、塗装も積極的に受注していく方針だ。
阿部社長は「当社は板金、塗装分野で道内トップクラスの規模を誇っています。整った設備と高い技術を持つ優秀な人材を生かし、施工品質の向上に努め、入庫台数の増加につなげていきたい」と意気込む。


