ヤシマ商会
挑戦が成長の源泉。AIの積極活用で防災業界のDX化を推進
消防設備工事、弱電設備工事、消防設備点検、電気設備工事を4本柱に展開する「ヤシマ商会」。自動火災報知設備や消火器、インターホン、監視カメラ、ナースコールなど、防災・安全に直結する設備の設計・施工からメンテナンスまでを一貫して手がけ、70年以上にわたり道民の安心を支えてきた。
2025年からはネーミングライツ事業にも参入。野幌総合運動公園と札幌市電ロープウェイ入口停留場の命名権を取得し、名称をそれぞれ「NOPPOROヤシマ商会スポーツパーク」「札幌市電ロープウェイ入口 ヤシマ本社前」とした。
下出大雅社長は「目的は地域への恩返しと新たなつながりの創出です。私たちと地域が歩んできた70年の象徴と位置づけている」と語る。地域密着企業としての姿勢を、より明確に打ち出した格好だ。
一方で、挑戦の歩みも止めない。業界の課題を解決すべく、25年には関連会社「タイガーコーポレーション」(本社・札幌市、原田弘樹社長)を設立し、AIを活用したソフト開発に乗り出した。
代表例が「AI‐FAPS(エーアイファプス)」。紙図面やPDFデータをAIが読み取り、自動火災報知設備の数量を算出、関連書類まで作成する。従来は人手に頼っていた作業を効率化し、技能者の負担軽減と精度向上を実現する。また、消防設備士向け点検スケジュール管理システム「AI’m(アイム)リンカーン」は、当該月の物件一覧を自動生成し、進捗をクラウドで共有。慢性的な人手不足と煩雑な管理業務の解消を図る。
さらにタイガーコーポレーションは、5人組アイドルグループ「あんじゅす」とタイアップ。メンバー自らが消防設備士資格取得に挑戦し、防災業界の現状や魅力を発信する。閉鎖的になりがちな業界に光を当てる新たな試みだ。
「防災は〝守り〟の仕事です。しかし旧態依然の構造は持続可能ではない。新たな風を吹きこみ、次の70年は挑戦を続ける」と下出社長。