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札幌整形外科 脊椎脊髄センター

鐙 邦芳理事長
あぶみ・くによし/1977年北海道大学医学部卒業。米国イェール大学生体力学研究所研究員、釧路労災病院整形外科部長、北大大学院医学研究科教授などを経て現職。北大名誉教授。医学博士。

頸椎への人工椎間板手術で、患者の早期社会復帰に尽力

各種整形外科疾患の外来から入院、手術、リハビリまで行う「札幌整形外科脊椎脊髄センター」。所属する3人の整形外科医は、いずれも頸部痛や腰痛、上・下肢のしびれなどといった脊椎脊髄疾患の治療を得意としている。

鐙邦芳理事長は、世界で初めて食道や頸動脈、椎骨動脈などの器官が複雑に絡み合う頸椎部分における「椎弓根ついきゅうこんスクリュー手術」を成功させた外科医。このほかにも変形した脊柱の矯正手術や頸椎の再建手術、他院で受けた手術のサルベージ(やり直し)といった難易度の高い手術を手掛けてきた。

研究や後進の育成にも尽力。北大名誉教授を務めるほか、アジア太平洋脊椎外科学会日本代表理事や国際頸椎学会アジア太平洋部会コンサルタントも兼務する。
自らの知識と経験を伝えるため世界中から見学者を受け入れており、中国や東南アジア、インド、北米、欧州から関係者が来道している。

2020年からは、椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症、脊髄症の患者を対象に「頸椎人工椎間板手術」を始めた。
同手術は損傷した頸椎を可動性がある人工椎間板に置換する手術法で、鐙理事長のような経験豊富な医師と、整った医療設備がなければ施術できない。道内では3つの医療機関に施術が限定され「札幌整形外科脊椎脊髄センター」では21年7月までに27例を実施した。
大きな特徴は患者への負担が少ないこと。入院は3〜5日で手術も1時間〜1時間半で済む。さらにネックカラーも不要で、手術翌日には歩行が可能だ。
「椎間を固定しない術式のため頸椎の運動機能を損なわない。患者が早期に社会復帰できます。特に体を動かす機会が多い若い世代に効果的な治療法です」と鐙理事長。

ネパールで手術中の鐙邦芳理事長(中央)
人工椎間板を埋入。後屈や前屈もできる
アクセス良好な下手稲通りに沿いに立地