ほっかいどうデータベース

成進

同社が手掛けた足場組。建設、解体時にはなくてはならない

多方面から信頼される技術小数精鋭の一流鳶集団

 高所作業を専門とする職人集団の「成進」。鳶職人だった中里友宣社長が2003年に生まれ育った室蘭市で創業。07年に現在拠点を置く登別市へ移転している。鳶工事や住宅の新築、改築工事を手掛けるが、中でも特殊足場工事と解体工事は、もっとも得意とする分野だ。

 取引先は、日鉄テックスエンジ(本社・東京都千代田区)や大同電設(本社・室蘭市)など、道内外で多数の企業に及ぶ。

 道外進出の契機になったのが11年3月に発生した東日本大震災だ。「われわれにも何かできることはないのか」という中里社長の思いから、半年後には仙台市内で損壊家屋の解体工事を引き受けた。

「職人が7人、北海道からダンプ2台と大型ユンボを持ち込み赤字同然のスタートだった」(中里社長)というが、翌12年には仙台市内に営業所を開設。本格的に震災復興に乗り出した。

 こうした実績が評価され、14年には宮城県内の焼却炉解体大型案件の足場仮設を請け負っている。焼却炉解体は、ダイオキシン飛散防止の特殊技術が求められる難工事だが、独自の高い技術力とノウハウが遺感なく発揮されている。

 また、安全に対する評価も高い。フルハーネス型安全帯を足場法改正前から取り入れており、

命綱の100%使用は当然。高所から工具を落とすと重大災害に繋がるため、全ての工具に落下防止器具を装着させるなど、事故防止にも万全を期している。現在では東北を中心に活動エリアを拡大しており、今春も秋田市内で工場の煙突解体を受注した。来年以降も解体案件が数多く寄せられているほか、昨年からは日本製鉄室蘭製鉄所で耐震補強工事も手掛けるなど、解体以外でも業容を広げている。  

 一方、地域貢献活動にも積極的だ。胆振東部地震のブラックアウトの経験を受けて本社事務所を災害時の住民避難所としても活用できるようにリフォームした。地域太陽光発電を設置し、停電時でも炊き出しや風呂などに使用できるという。

 中里社長は「鳶工事は建設業のカテゴリーの1つですが、当社ではサービス業の精神が大切だととらえています。社員には挨拶や身だしなみを徹底し、仕事を通して社会に喜ばれる存在であることを常に意識させています。今後は関東や関西圏への進出を計画していますが、少数精鋭の一流の鳶集団として躍進していきたい」と今後の展望を語る。

秋田県での煙突解体の様子
中里友宣社長