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サン建築設計グループ

中村靖哉社長

確かな技術力で急成長を遂げる建設・不動産の総合商社

 賃貸用のRC造マンションや木造アパートの建設を主力事業に、注文住宅や商業・医療施設の建設、リフォームなどを手掛ける。

 今年3月には、「炭の家」を全国展開するハウスメーカーの「ホーム企画センター」(本社・札幌市)の事業を承継、大きな話題を呼んだ。45歳の若き中村靖哉社長は「今後は〝建設・不動産の総合商社〟を目指して精進したい」と意欲的に語っている。

 社名のサンは「Smile(いつも太陽のような笑顔で)」「Universe(普遍的な価値と感動を全世代に広げ)」「Network(人と人の絆に生かされて生きる)」という3つのコンセプトが由来。2006年の創業から15年目という社歴にもかかわらず、多くの企画会社などから依頼を受けて年間約60棟のRC造のマンションを供給。累計は約1000棟に達し、今や道内の業界最大手となった。 

 急成長の要因として第一に挙げられるのが、年間を通して受注・供給できるシステムの構築だ。

「積雪寒冷期の冬がある北海道の建設業は、繁忙期と閑散期がはっきりしています。閑散期も含めオールシーズンで協力会社へ工事を発注することでコストを抑えてもらい、施主さまには低価格の商品が提案ができる。このノウハウを蓄積して年間を通し安定した受注・供給システムを作り上げました。いわゆる〝三方よし〟の方法論です。独自の〝段取り力〟で1年を通して安定的かつ高品質な商品の提供が可能です」と語る中村社長。独自の手法により年間60棟の賃貸マンションを供給し続けている。

 また「建てる」ことは「運ぶ」ことという概念から「3PC」(サード・パーティー・コンストラクト)というシステムも考案。物流パートナー企業やロジスティクス企業と協業体制を敷いている。

 輸送車両や倉庫を共同保有し、情報も集約管理。現場工程に合わせたタイムリーな配送と保管などによって、工期と納期の安定を図っているのだ。

 さらに特徴的なのが多彩な建築技術を持っていることだ。道内では木造とRC造のどちらにも対応できる建設業者は稀だが、同社はオールマイティーに対応。例えば、賃貸用RC造マンションではゼネコンと同等の総合力と工務店の技術力を併せ持ちながら〝顔の見える関係〟を武器に、賃貸マンション経営の企画会社やオーナーをフルサポートしてきた。これは同社の特筆すべきストロングポイントといえよう。

 一方、匠の技を持つ職人集団を複数抱えていることで、付加価値の高い木、鉄骨造などの建築物をオールマイティに手掛けている。

 これらを支えるのが安全衛生協力会「太陽会」の存在だ。

「労働安全衛生協議会と協力して災害防止に努めると共に会員相互の親睦を図ること」を目的に、創業の翌年に会員登録数42社でスタート。研修や講習会の開催、安全に関する諸事業への参加などを事業の柱にし、月1回の「安全・美化パトロール」、年2回の「安全衛生研修会」などをおこなっている。ゼロ災害を目指す同社にとって、この「太陽会」は大きな存在だ。

 現在、発足当時の約3倍に当たる150社に拡大。この協力会社とのパートナーシップによる〝安全〟と〝価値〟の創造こそが高いクオリティの商品供給につながっていおり、短期間で躍進を遂げた要因の1つでもある。

 従来から手掛けている不動産事業に加え、注文住宅の「ホーム企画センター」を傘下に収めたことで、戸建て住宅建設分野の強化も果たした。

 中村社長は「50年以上の歴史があり、全国的にも知名度も高い『炭の家』ブランドを持つホーム企画センターの事業を承継することでグループの総合力を高めることができました。当社のノウハウを注入することで戸建て住宅以外の新たな市場開拓も期待できる。相乗効果を発揮してグループの発展に務めたい。今後も企画会社をはじめとしたクライアントに選ばれるよう努力していく」と意気軒昂に語る。

本社社屋
取引業者で組織する「太陽会」の存在が高い安全性とクオリティを実現している
高い技術力で圧倒的な実績を積み上げている賃貸用RC造マンション(写真上)。小規模店舗からリゾート施設まで多彩な商業施設を建設(同中)。確かな技術力を土台にした高い品質と多彩なデザインバリエーションで木造アパートを提供(同下)