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赤黒の“レジェンド”砂川誠の“コンサの深層・延長戦”  
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荒野拓馬選手(あらの・たくま)掲載号:2016年9月

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1993年4月20日、札幌市生まれ。180センチ・60キロ。小学2年から白石区のサッカー少年団でプレー。中学1年でコンサドーレ札幌U―15入り。U―18に上がり、チーム最年少記録となる17歳187日でJリーグデビュー。2012年、トップチームに加入。背番号27、MF。

海外でプレーしたい気持ちは強い

砂川 前半戦はケガが多かった。

荒野 ケガで出られなくて、やっと治って試合に出始めたらまたケガでした。

砂川 リオデジャネイロ五輪には出られなかった。

荒野 悔しいのは悔しいですけど、そこまででもないです。

砂川 チームでそれなりの活躍をしていれば、悔しいだろうけどね。ようやく出場機会が増えてきたけど、最近のプレー内容は自分でどう思うの。

荒野 細かいミスが多い。得点も函館での横浜FC戦(7月3日、5対2で勝利)で1点だけ。それもラッキーな形でのゴールでした。

砂川 3―5―2のトップ下で出ることが多いね。

荒野 トップ下が一番合ってるんですけど、サイドやFWでもいい。体の強さや運動量、前線から守備で貢献するという持ち味が出せると思います。

砂川 昨シーズンくらいから、ドリブルで相手をかわすことも増えてきたと思う。昔は荒野が攻撃のネックだったから、〝ネック荒野〟って呼んでいて(笑)。

荒野 僕のところで「ノッキング」といってスムーズに攻撃ができなくなってしまってました。でも、いいプレーをした時もネックって呼ばれるんですよ。

砂川 荒野の一番いいところは、ボールを取られてもすぐ奪い返しにいくところ。これは大事なことで、再度奪ったら、カウンター攻撃の体勢を取っていた相手を置き去りにできる。それに荒野は体が強いし運動量もある。長い距離を走らせたら早いほう。ユースからコンサドーレにいるけど、ほかのチームでプレーするイメージはできる?

荒野 正直、年齢が年齢なので、今季昇格を果たして、来季J1でプレーすることになっても、海外からオファーが来れば行きます。外でチャレンジするなら、遅いくらいだから。

砂川 ヨーロッパとかね。アジアでも行く?

荒野 できればヨーロッパ。ユースで同期の榊(翔太)が、日本代表の本田圭佑さんのチーム(SVホルン)に行ったように、2部や3部のチームでも、そこからステップアップしていけばいいと思います。

砂川 海外に行きたいのはわかるけど、日本ならどうよ。鹿島アントラーズや横浜F・マリノス。ガンバ大阪、FC東京もある。ビッグクラブだよ。

荒野 来ないと思いますけど、来たら考えます。でもJのクラブと海外の2部だったら海外。環境を変えて、経験を積みたいとは思っています。

砂川 この連載で(小野)伸二が海外にまた挑戦したいという話をしていたけど、伸二に限らず、サッカー選手としてはそれが当たり前。ユース育ちだとしても、行きたい気持ちはわかる。

-----ここから“延長戦”本誌未掲載-----
チャンスをつかむポイントを意識

砂川 普段、自分より若手の選手とはどうなの?

荒野 食事とか普通に行きますよ。

砂川 ディープな話とかもする?

荒野 まだ若いから、サッカーの話はそこそこ。でも、言う時は俺のほうから言いますよ。

砂川 アドバイスとかもする。

荒野 練習に臨む態度とか、そういう部分。たとえば、試合に出られていないんだったら、もっと勝負をかける必要があるんじゃないの、と。

砂川 試合に出るチャンスをもらった時、そこで結果を出せるならそれでいいんだよ。ただ、1度のチャンスの重みをわかっていない選手は多い。たとえば、今年はキャンプ中の1月下旬にスカパー杯があることがわかっていた。そんな時期にベテランが出場するわけがないので、当然試合に出るのは若手が中心です。でも、そこに向けてどうオフを過ごしてきたのか、わからない選手ばかりだった。唯一、荒野だけが、五輪代表の関係もあっていいコンディションで来ていた。でも若手はみんな100%のコンディションで来てほしかった。コンサはそもそも育成型のクラブだから、ほかのクラブよりも若手に来るチャンスは多いんです。

荒野 チャンスをつかむポイントは意識しています。昨シーズンは最後FWとして出場していたので、今年はFWのポジションを確立させるためにと思って1月の練習試合に臨みました。ただしケガしてしまったんですが。久々にスタメンだった横浜FC戦でも、ここで何かを残さないといけないと思っていて。結果的にラッキーな形ですけど、得点を決めることができました。あの試合は終わった後動けなくなるくらいまで頑張りました。だからこそ次の試合もチャンスをもらえたと思っています。いつもそう思って練習から臨んでいます。

砂川 基本的には自分自身の責任なんです。プロだから。出場する、しない、病気、ケガもそう。周囲の人がそういうことを気づかせてあげるのも大事だけど、気づいたところでそのまま終わってしまう選手もいる。そもそも、結果を残せた選手だからこそ、大事なことに気づけるのかもしれない。(構成・清水)

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●著者プロフィール

(すなかわ・まこと)1977年千葉県生まれ。2003~15年までコンサドーレ札幌にチーム最長の13年在籍。小野伸二選手とともに指導するSuna×Shinjiサッカースクール(公式Web:http://sunashinji.com)の運営、コンサのアドバイザリースタッフ、札幌大学サッカー部コーチ、石屋製菓社員と4足のわらじを履く。