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2022年

泉健太・立憲民主党代表「北海道から平和と繁栄のために声を上げる!」

泉健太 立憲民主党代表(札幌開成高校卒)

泉健太氏は昨年の衆院選後、立憲民主党の代表に就任した。泉氏は札幌生まれ、石狩育ちの道産子。故郷・北海道への思い入れも強い。目前に迫った参院選にどう臨むのか。泉氏を直撃した。(取材日:2022年4月28日)

©財界さっぽろ

開成高校の甲子園出場にあこがれて

 ――参院選が2カ月後に迫る中、インタビューを受けていただきありがとうございます。

  父に生きてて欲しかったなぁ〜。

 ――といいますと。

  だって、私が財界さっぽろにインタビューされるんですよ。

 ――北海道にいた頃、弊誌を開いたことはあったのですか。

  当然、ありますよ。小学校の頃から耳にしていました。いつも北海道新聞の財界さっぽろの広告の見出しに目がいっていました。たとえば、当時の自民党代議士同士のけんかや札幌財界の人事の動向とか……。

 父が購入してきたり、連れて行ってもらった議員の事務所などで読んでいました。父は私が子供の頃から政治が好きだったので。今回の取材は泣いて喜んでくれていると思います。

 ――泉代表は札幌で生まれ、石狩育ちとうかがっています。

  私は北海道大学病院で生まれて、3歳くらいまで北区・屯田に住んでいました。それから石狩に引っ越して高校までを過ごしました。

 ――花川北中学、札幌開成高校を卒業されました。

  私が中学3年生の時に、開成高校野球部が夏の甲子園に出場したんです。それを目の当たりにして、開成に進学しようと。

 最初は頑張って札幌北高校を目指すと言っていましたが、夢の舞台に立った開成高校が魅力的にうつりました。

 ――北海道時代の思い出を教えていただければ。

  開成高校には「全校強競歩」というイベントがあったんです。南区の札幌芸術の森から支笏湖まで歩くという行事です。同級生とわいわい話しながら歩いたのが印象に残っていますね。

知事選での勝手連の躍動感に感動

 ――幼少期は、余市町に海水浴に出かけていたそうですね。

  私の実家は牧場関係の自営業でした。週末はよく、父の車に乗り、道南、道央の牧場をまわっていました。

 家族で余市のフゴッペ海水浴場にキャンプに行っていました。そのとき、父はニッカウヰスキーの余市工場に見学に行くのですが、すごい恥ずかしかった思い出があるんです。

 父は海水パンツとYシャツに、革靴を履いて工場見学にいくんです。子供たちは母親と一緒に、父の風体をあきれながら見ていました。他の客からの父へのうすら笑いは、いまでも忘れられません。

 ――泉代表が政治家を志した原点も北海道にあるのでしょうか。

  父がいろいろな議員を応援するのが好きでした。私は小学生くらいから町長選や知事選に興味を持っていました。中でも、やはり横路孝弘さんが知事選に出馬した時は衝撃的でした。

 その時の勝手連の動きに感銘を受けました。一般の道民の人たちが、政治を動かしている。新しい大きなうねりをつくるといいますか、躍動感に魅力を感じて、政治の道を志すようになりました。

 ――京都の立命館大学に進学しました。

  横路さんが知事を辞め、国政復帰を準備するということで、「新しい風 北海道会議」が設立されました。

 大学に入って、たまたま実家に帰省した時に、その発足会が開催されました。私は思い切って会に参加し、最後に挙手をして「会場にほとんど若い人がいないじゃないですか。こんなんでいいのでしょうか」と発言しました。

 家に帰ると、横路さんから電話がかかってきたんです。横路さんから「事務所に一度こないか」と言われ、当時の社会党との直接的なつながりが生まれました。大学卒業後、20代半ばの頃に北海道で政治家を目指さないか、というお話をいただきました。

 ――ですが、京都から国政に挑戦することにしました。

  北海道から見る日本がいいのか。はたまた日本史がそのまま存在している京都がいいのか。私はふるさとの発展を願いつつ、京都から日本の政治に携わりたいと決意しました。

 国会議員になってからも、北海道が大好きです。頭の中からいっときも離れたことはありませんね。

©財界さっぽろ

縮小再生産ではなく、攻めの姿勢で

 ――立憲民主党は参院選北海道選挙区(改選3)で、現職の徳永エリ氏と元国会議員の石川知裕氏を公認しました。

  2人ともタイプが異なりますよね。徳永さんは農林水産業のエキスパートです。道内中を隅から隅まで、一番まわっている女性ではないでしょうか。現場力があります。いまは参議院の環境委員長で、北海道の再生可能エネルギー政策にも取り組める方です。

 我が党はジェンダー平等社会の実現を訴えており、徳永さんは本部長でもあります。絶対に当選してもらわなければならない仲間ですね。

 4月に小樽に行った時、石川さんにお会いしました。石川さんの人間力はさすがの一言です。周囲にきめ細やかな気配りができ、衆院議員も3期経験しています。前回の知事選にも出馬して、道内全域のことを熟知しています。私の兄貴分のような存在です。

 ――連合北海道を含めた支援組織の票割りは、どう考えていますか。

  連合北海道については、基本的に徳永さんを支援します。党所属の自治体議員は両候補に半々という感じでしょうか。

 引退される鉢呂吉雄参院議員は、後継である石川さんを全面的に応援します。また、2人への支援をエリアごとに分けるようなことはしません。

 最終的に選挙対策は党本部で決定しますが、具体的な戦略は道連マターです。北海道は歴史もあり、実績もありますから。そこは信頼をして任せています。

 立憲民主党への全国的な政党支持率と北海道での数字は異なります。道内では支持基盤が厚く、旧社会党の頃から、同じ政党内で競いあうことで、強さを発揮してきた側面もあります。

 両候補が全道を走り回り、支持を拡大していくことになります。

 われわれは縮小再生産ではなく、攻めの姿勢を持つということです。立憲民主党の持つ現場感覚、生活者目線を訴えて、なんとしても道内で2議席を獲得したいです。

 ――かつて行動を共にした国民民主党は、2022年度の一般会計予算案に賛成しました。さらに、日本維新の会と相互推薦の話題がでるなど、これまでの路線を見直す動きにも見えます。道内も公認候補を出すことを発表しています。

  国民民主党は自民党と協力するのか。それとも立憲民主党と協力するのか。そこは明確にしなければならないと思います。

 現在、中央の国民民主党内で路線の方向が定まらない状態が続いています。ただ、国民民主党の支持組織や支援者の大半は、立憲民主党と一つになって頑張ってくれよ、という声だと思います。中央の事情、考え方が、国民民主党の地方組織に混乱を与えているのではないでしょうか。

 当初、我が党が石川さんを推薦した背景には、国民民主党と一緒に応援しようじゃないかという思いが込められていました。

 全国の1人区でも、無所属で立憲民主党、国民民主党が推薦する枠組みで戦う選挙区もありますので。われわれはその形を目指し、最大限努力してきたわけです。

 ただ、残念ながら国民民主党が北海道で独自候補を出す流れになってしまった。とても残念です。

 今後、立憲民主党の役割こそが、今の国会に必要だと訴えていきます。

いまの与党にない政策軸を発信する

 ――立憲民主党は参院選における3つの重点政策を掲げました。

  生活安全保障というスローガンの元で、「物価高と戦う」「教育の無償化」「着実な安全保障」を掲げました。

 ――とくに北海道で訴えたいことは何でしょうか。

  北海道の人口減少、そして第一次産業・観光産業、公共交通の衰退。やはり、大前提に故郷の衰退を食い止めたいという強い思いがあります。

 昨今の物価高、燃料高で、道民の生活は厳しさを増しています。政府は水田活用交付金を削減する方向で、農家の方々は大変不安な日々を過ごされています。

 そうした中、岸田政権は北海道経済、道民の生活に有効な手だてを打っているとは思えません。

 2人を当選させて、北海道から平和と繁栄のために、声を上げることが必要です。

立憲民主党として、参院選に向けていまの与党にない政策軸を発信していきます。

 北海道は“食料安全保障”の拠点でもあり、もともとポテンシャルは高いし、デジタル化、気候変動の時代だからこそ、北海道に新たな役割が求められています。

 あらためて、北海道の良さを見つめ直し、次の時代、道内各地を持続可能にしたく、次の参院選を通じて、地域活性化の政策モデルを全国に発信したいと思います。


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