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西成病院

2013年に移転新築した西成病院

手稲区を拠点に急性期から慢性期まで支える総合内科

「西成病院」は昨年10月、新院長の就任により新体制となった。内科診療を中心に、急性期から慢性期まで幅広い疾患に対応し、地域に根差した医療の提供に取り組んでいる。

 内科診療では「胸が苦しい」といった症状一つでも、心臓、肺、消化器など原因が多岐にわたる場合がある。同院では循環器内科、呼吸器内科、消化器内科などの診療体制を整え、必要に応じて院内で連携しながら診療を行っている。

 河口義憲理事長は「心不全と肺炎が同時に起きている場合や、食道炎による胸部不快感など、判別が難しい症状でも各分野の医師が情報を共有しながら診療します」と話す。

 感染症にも対応し、発熱患者の診療体制を整え、新型コロナウイルス感染症への対応やワクチン接種を行っている。

 大村悦敬院長は「地域の医療機関として、感染症診療にも継続して対応していきます」と語る。

 また、同院では予防医療の観点から、糖尿病をはじめとする生活習慣病の診療にも取り組んでいる。糖尿病は、がんや循環器疾患、心不全などのリスク因子となることが知られており、継続的な管理が重要とされる。

 消化器内科診療部長の中島正人医師は「便秘は日常的な症状として見過ごされがちですが、大腸がんなどの疾患が背景にある場合もあります。また、排便時のいきみによる血圧上昇が心臓に負担をかけることもあり、消化器症状と全身の健康は密接に関係しています」と説明する。

 検査体制では、胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査のほか、腹部超音波内視鏡、超音波検査、心エコー、CT、MRIなどの検査機器を備え、医師の判断に基づき検査を実施する。

「内視鏡検査は機器の進歩により、以前と比べて身体的負担が軽減されています。症状が出にくいとされるすい臓の疾患についても、必要に応じて検査を行っています」(中島医師)。

 循環器疾患については、心筋梗塞や心不全などの診療に対応する。

 大村院長は「疾患の治療だけでなく、生活環境や家庭状況も踏まえながら、リハビリを含めた支援を行うことが重要だと考えています」と話す。

 河口理事長は「患者さんへの十分な説明と合意を大切にし、高齢者だけでなく、働き盛りの世代や若い方にも、定期的な検査や健診の重要性をお伝えしていきたい。今後も地域の医療機関と連携しながら診療に取り組んでいきます」と語る。

左から大村悦敬院長、河口義憲理事長、中島正人消化器内科診療部長