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陶商工業

新商材「MORTEX」と「グラニピエーレ」の認知度拡大

 住宅用タイルやれんが、石材、モルタルなど左官材料を中心とした建築資材の卸売・施工を手掛ける陶商工業。堅実な営業活動で販路を拡大し、設計事務所をはじめ、左官・塗装業者、施工会社などから安定した支持を得ている。

 近年の住宅着工数の減少などを背景に、タイル市場は縮小傾向にあるが、こうした環境下でも同社は先を見据えた戦術で、業界をリードしてきた。 

 その一つが短納期対応だ。本州メーカーとの距離が課題となる北海道において、在庫を年々積み増すことで急な依頼にも応えられる体制を構築した。タイルの在庫保有数は道内トップクラスだ。自前のトラック輸送網を活用し、札幌市近郊であれば即日納品も可能としている。

 新商材の導入にも積極的だ。2019年にはベルギーBEAL社製の建築塗料材「MORTEX(モールテックス)」の代理店契約を締結した。

 モルタルの一種で厚さは2~3ミリと薄いが、強度と防水性が高く、他社製品と比べ耐久性に優れ、コンクリートのような質感が特徴だ。

 床や壁、水回り、家具など用途は幅広く、飲食やアパレル店を中心に採用が進んでいる。

 大川恭平営業部次長は「観光需要の回復を背景にホテルからの引き合いも増えており、客室や浴場の改修時に採用される事例が多い。今後はハイクラスの注文住宅を軸に提案を強化する計画です」と語る。

 また、エスケー化研(本社・大阪府)が開発したシート建材「グラニピエーレ」も好評だ。特に老朽化したビル改修工事の現場で存在感を高めている。

 赤石大歩営業部課長は「石材や木目調を再現した特殊シートで、厚さが数㍉で軽量ながら耐久性が高い。短時間で外壁に貼り付けるだけで新築同様に仕上がり、天然素材のような重厚感やぬくもりも表現できる」と語る。施工時の騒音がほとんどない点も評価され、医療機関などからの需要も旺盛だ。

 上村一治社長は「今年は新商材の認知度をさらに高める一方、M&Aにも注力します。すでにグループ化しているサッシ会社に加え、塗装、内装工事、建築金物分野へ領域を広げ、シナジーを創出したい」と意気込む。

デザイン性が高いMORTEX
赤石大歩営業部課長(右)と大川恭平営業部次長
本社に併設した倉庫から迅速に資材を供給する
女性社員による丁寧な電話対応も好評