ほっかいどうデータベース

札幌脊椎内視鏡・整形外科

長濱 賢 院長
ながはま・けん/2003年徳島大学医学部卒業、11年北海道大学医学部大学院卒業。北海道大学病院整形外科助教を経て15年我汝会さっぽろ病院着任。20年10月に開院。日本整形外科学会認定整形外科専門医。医学博士。北海道大学病院客員臨床講師の顔も持つ。

全内視鏡からオープン手術まで対応する〝脊椎の専門医〟

「当院では、国内で先端とされる全内視鏡手術の全ての手術を導入しています。用いる内視鏡は8種11本をそろえており、脊椎疾患治療のあらゆる症例にお応えしています」

 腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、頚髄症など脊椎疾患全般に対応する長濱賢院長。2020年の開院以来、2248件(25年7月末現在)の手術を手掛けており、他の脊椎外科医からの患者紹介や道外から訪れる患者も多い。

 日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)によると、24年度の手術執刀総数は541件、そのうち全内視鏡腰椎固定術が51件で国内1位。全内視鏡脊椎手術は260件で道内1位の実績を誇る。

 腰椎椎間板ヘルニアには全内視鏡手術「FED」を推奨している。全身麻酔の必要がなく、直径8㍉の切開部から特殊な内視鏡でヘルニアのみを摘出する術式だ。低侵襲のため1泊2日の入院で治療が可能だ。加えて、腰椎より日数がかかるが頚椎椎間板ヘルニアにも全内視鏡手術「FECD」で対応。自身が富士フィルムと共同開発した、3次元画像描出技術が手術の安全性の向上に一役買っている。

 腰部脊柱管狭窄症には全内視鏡手術「FEL」で対応。現在、先端の術式とされている「AFESS」や「UBE」も実施し、さらに国内では数少ない狭窄症専用の全内視鏡システムも導入。先端手術治療のさらなる進化を目指している。

 腰椎すべり症や側弯症には、全内視鏡腰椎固定術「PETLIF」を実施する。

 同術式は、長濱院長が北海道大学病院整形外科助教時に自ら考案した術式で、国内はもとより、海外の外科医も手術見学に訪れるなど、世界的に認知されている。

 こうした新しい術式の開発や、難易度が高い先端の脊椎全内視鏡手術を低リスクで実施できるのは、豊富な臨床経験とともに基盤となるオープン手術、いわゆる従来法の技術があるからだと言う。

「私は内視鏡医ではなく、あくまでも〝脊椎の専門医〟。根底にあるのは、北海道大学整形外科で鍛錬を重ねたオープン手術法で、これまで手掛けた5000件を超える総執刀数のうち7割はオープン手術によるものです」 

 1つの治療法にこだわらず、先端の全内視鏡手術から伝統的なオープン手術まであらゆる手技をマスターし、多くの選択肢の中から適解を導き出すのも長濱院長の強みだ。

 

脊椎手術総執刀数は5202件、うち全内視鏡手術は1530件(25年7月末現在)を施術