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北海道車輛運送

自動車を運ぶキャリアカーや重機トレーラー、チップ車、タンク車などさまざまな車両を保有

新たな拠点が誕生。売上高100億円・100年企業への道を進む

 道内に船上げされた自動車やトラック、特殊車両の陸送をはじめ、紙や農産物、一般雑貨などのシャーシ輸送も手掛ける「北海道車輛運送」。

 燃料費高騰や人材不足などが叫ばれる運送業界において、売上高は前年度比110%と堅調に推移。新規荷主の獲得や物量の増加などが奏功した。

 今年は輸送能力の拡大に着手。道北エリアの輸送拠点である旭川営業所の隣接地を取得して営業所を拡張。7月から稼働を開始した。

 小泉直哉社長は「従来の1・6倍の面積を確保しました。受注増加への対応や、荷物の保管依頼といったさまざまなニーズに応えていきたい」と語る。

 一方で、かねてから輸送の効率化を図っている。その代表例が、貨物の集約による物流の効率化を図るための独自の「ハブ&スポーク輸送」だ。

 小泉社長は「中心拠点(ハブ)に貨物を集約し、ここから各エリア(スポーク)に仕分けて輸送する方式です。ハブを起点とした相互輸送や運行路線の簡素化、ドライバーの負担軽減などが図れる」と語る。

 これにともない配車管理機能の集約化による効率化も進めている。

 従来、全道12カ所の営業所と事業所が行っていた配車管理を1カ所に集約するもので、昨年4月からは、本州との港を結ぶ立地的関係から苫小牧営業所が、胆振・道南エリアの配車の集中管理を開始。今後も道東エリアをネットワークに加え、改革を進める。さらに札幌市東区東雁来7条2丁目に道央圏のハブ機能を持たせた新札幌営業所も10月に稼働予定だ。

 小泉社長は「配車機能の集約化、ハブ&スポーク輸送の確立など〝運び方改革の推進〟を強化するほか、M&Aによる企業力の強化も行います。当社は今年で創業69年目ですが、かねてから〝売上高100億円、そして100年企業へ〟という目標があります。これを実現させるためにも歩みは止めません」と意気込む。

小泉直哉社長
増設した「旭川営業所」