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三愛

石狩本社で展示している墓石サンプルと並ぶ松尾拓也社長

事前準備で〝自分も周りも困らない〟終活を推奨

「終活には介護、お金や相続、遺言作成、お墓など、さまざまな分野がある。人によって必要分野が異なるため、専門家からの客観的アドバイスは必須です」と語るのは行政書士でもある「三愛」の松尾拓也社長だ。

 同社では「石狩はまなす墓苑」(石狩市八幡2丁目)や仏壇のセレクトショップ「インテリア仏壇 いのりや」(石狩市花川南7条2丁目)を運営。終活に関するあらゆるサポートを行っている。また、行政書士として「終活の窓口いしかり」(同)を開設しており、日々さまざまな相談や質問を受け付けている。

 松尾社長は「『おひとりさま』『おふたりさま』の終活でまず考えるべきなのは遺言書の作成です」と話す。一人暮らしなのか家族がいるのかなど、人によってケースはさまざまだが、共通して言えるのはトラブルの回避が目的ということだ。

「独り身でも遺言書で遺贈先を指定しておくことで、財産を希望する団体などに寄付することができます。また、相続人がいてもその人に連絡する人がいなければ、亡くなったこともわからないまま遺産が宙に浮いた状態になってしまいます。このほか、認知症対策に有益な家族信託など、さまざまな方法を組み合わせながら準備することが大切です。」(松尾社長)

 こうした事前準備を強く推奨している松尾社長は昨年、著書『「おふたりさまの老後」は準備が10割』(東洋経済新報社)を出版。自分のためだけではなく、家族の負担を軽減するためにも事前準備の大切さを訴えている。 

 一方、石狩市営八幡墓地に隣接する「石狩はまなす墓苑」では、近年のライフスタイルや価値観の変化に伴い、自由墓所や永代管理墓のほか、多様な埋葬の形態を選択肢として用意している。

 例えば、永代供養墓は4種を取り扱っており、特に人気なのがプレミアム永代管理墓「四季彩」だ。高級御影石をあしらい、10体までの納骨が可能で、家族単位の個別納骨や骨壺納骨にも対応する。使用料は92万円で、墓石や墓地、管理費なども全て含まれる。 

「終活は気楽さが大切。ナーバスになる必要はなく、完璧を求めすぎてはいけません。身の回りの状況やその時の考え方に合わせ、プロと一緒に進めてほしい」と松尾社長。

「インテリア仏壇 いのりや」は仏壇のセレクトショップ
『「おふたりさまの老後」は準備が10割』では事前準備の大切さを訴える