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サンエコ

社屋兼ショールームにソーラーパネルや蓄電池を設置し、実践的な活用を提案している

クリーンエネルギーの実践で道内企業のSDGsに寄与

 太陽光発電設備の販売・施工でクリーンエネルギーの普及に貢献する「サンエコ」。

 太陽光発電は高額な設置費用に加え、特に北海道では冬期間の発電量が少なく〝損をするのでは〟というイメージが根強い。

 これに対し田口登社長は「太陽光パネルの発電効率は年々向上し、補助金制度も充実しています。梅雨のない北海道は夏場の発電量が多く、冬季の発電量をゼロで見積もっても十分カバーできます。投資効率は最大20%といわれ、その場合5年で投資資金を回収できます」と話す。

 2022年、北広島市に竣工した本社兼ショールームとカーポートの屋根には、ソーラーパネル54枚を設置。発電した電気を実際に社内で使用している。また敷地内には電気自動車(EV)用の充電スタンドが置かれ、充電のほか、EVから屋内へ電気を供給するV2Hシステムも実装。今春には、地面からの反射光も活用できる両面発電のカーポートも新たに設置する。

 同社では、こうして得た実際の運用データを駆使し、机上の理論ではない太陽光の実践的な活用を道内企業に提案している。

 一方、複雑な補助金申請もサポートする。同社が提案した「東陽上村アドバンス」(札幌市白石区)「ろくじゅう」(札幌市中央区)恵庭工場では、太陽光発電システムとEVのV2Hシステムを導入。「カーシェア補助金」の活用で設備費を2分の1から3分の2程度に抑えるとともに、電気代やガソリン代の削減につなげた。カーシェア補助金は、災害時にEVの電力を地域に供給する取り決めもあり、ゼロカーボンに加え災害時のレジリエンス強化にもつながる。 

 また、同社では要望に応じて企業向けの勉強会を随時開催しており、機器や補助金などクリーンエネルギー化への詳細を学ぶことができる。

「炭素の排出に金銭的負担を課すカーボンプライシングの本格化を28年に控え、電力の自給自足はさらに重要になります。当社も体制を強化し、SDGsへの貢献を加速していきます」と田口社長。

 

節水のシャワーヘッド「ミラブル」1次代理店でもある

田口登社長(右)と後継者の田口昭吾さん
企業向け勉強会を随時開催
ハイブリッド型蓄電システムの設置状況を実際に見ることができる
蓄電池と壁内の配線を展示