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バンキン

塩ビ鋼板防水工法の施工前(上)と施工後。丁寧な施工で美観を取り戻す

塩ビ鋼板防水工法でマンションの寿命を延ばす

屋根や外壁には、デザイン的な要素のほか、雨や紫外線などから〝家の構造体を守る〟という本来の役割がある。これらのリフォームには、建物自体の寿命を伸ばす意味もあり、特に定期的な防水工事は必要不可欠だ。

2015年創業の「バンキン」は、屋根防水や外壁修理の提案から施工まで一貫して対応している。経験豊富な建築板金技能士が数多く在籍しており、高い技術力には定評がある。

創業以来、札幌市内および近郊でマンションやビル、大型施設なども幅広く手掛け、20年からは戸建住宅にも本格的に参入している。

屋根防水にはアスファルト防水やシート防水などの工法があるが、同社が得意とするのが塩化ビニル鋼板を用いた「塩ビ鋼板防水工法」だ。

同社が道内で初導入したこの工法は、防水技能士の免許を持つ板金職人のみが施工可能で、特殊な工法のため施工できるのは全国でも4社しかない。10年程前から全国的に普及し始め、道内でも大手コンビニエンスストアや札幌市営地下鉄の出入り口建屋などに採用されるようになった。

具体的な施工は、高い強度を誇る鋼板に耐腐食性のポリ塩化ビニルをコーティングすることで行う。温度変化で伸縮することを考慮して鋼板は、10平方㍍以下にカットして敷設し、継ぎ目に塩ビシートを用いて伸縮によるゆがみを予防できる。既存の防水加工の上からでも施工できる汎用性の高さも同工法の大きなメリットだ。

点検作業が容易なことも特徴の1つ。ひび割れや剥がれなどへの耐久力に優れているが、万が一穴が空いた場合には、穴の周囲がへこむ構造のため補修箇所が目視で判別できる。

修繕の際は、破損部分のみを切り取って交換できるため、他の工法と比べて施工時間の短縮やコストの削減にも効果的だ。  

アフターフォローも万全の体制を整えている。施工後5年間は無料点検と修理を実施。定期診断はもちろん、台風や地震など大きな災害があった際にも点検を行い、異常箇所は即座に修繕対応している。

「屋根や壁の点検は3~5年が目処となります。こまめな点検がマンションの寿命を延ばす大切なポイントです」と川又寧社長。

川又寧社長