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森山病院

2020年に北彩都地区へ移転新設をした

70周年を迎えた名門。三位一体のトータルヘルスケアを目差す

道内初となる整形外科の単科病院として開院した「森山病院」は、今年2月で70周年を迎えた。2020年に旭川市の中心部、北彩都地区へ新築移転。掲げる理念は〝専門分野の治療のみならず、患者様の心も癒す総合病院〟だ。

標榜する診療科は現在17科(232床)、グループ従業員826人(22年7月現在)で総合的医療を提供している。

昨年の診療実績は、外来患者が9万人、救急車による搬入が1850人以上。約3割が旭川市外からの患者というのも特徴だ。近年は近郊の市町村と「地域医療の充実及び推進に関する推進包括連携協定」を締結するなど、道北圏広域で医療サービスの拡大を図っている。

先端機器の導入も推進する。20年に人工知能を搭載した1・5テスラMRIを国内初導入し、AIによる高画質、短時間での検査を可能にした。また、大型の半導体検出器を搭載したデジタル血管撮影装置も導入しており、脳血管、心臓血管、下肢血管などの診断や治療に役立っている。

一方、予防医療への取り組みにも注力している。同院は運営母体である社会医療法人「元生会」がJR旭川駅南側の北彩都地区で進める大規模開発プロジェクト「旭川ウェルネスセンター」の中核施設ともなっている。健康がテーマの医療拠点施設である同センターには、今年3月に13階建のヘルスコンドミニアムが竣工。また、5月には1階にヘルスケアダイニングがオープン。日清医療食品(本社・東京都千代田区)と協業し、管理栄養士が考案したメニューを提供しており、職員やコンドミニアム滞在者のほか、一般にも開放されている。

さらに、6月にはアスリートから要介護者まで利用できるメディカルフィットネスも開設。これにより全施設が完成し、予防医学の観点からさまざまなサービスを提供していく。

森山領理事長は「健康、医療、福祉が三位一体となったトータルヘルスケアが必要です。『病気を治す場所』と『病気にさせない場所』の双方を目指している」と話す。

現在、グループ同一法人の「森山メモリアル病院」(旭川市)と合わせ、理学療法士、作業療法士、言語療法士が約130人在籍しており、重症化を未然に防ぐ医療を実践。訪問リハビリにも注力しており、資格を持つ専門職が赴くのも強みの1つだ。

●診療科目

内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、脳神経内科、外科、乳腺外科、血管外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、麻酔科、リハビリテーション科、放射線科

●診療時間

月〜金 9:00〜12:00、13:30〜17:00
第2・4・5土曜日 9:00〜12:00 

●休診日

第1・3土曜、日曜、祝日(救急は365日24時間体制)

森山領理事長
メディカルフィットネス「Sanitas24」
ヘルスケアダイニング「ルパ・サニタス」