ほっかいどうデータベース

東北土建

橋梁点検車を使用して橋の点検を行う

構造物点検の専門集団。アプリ開発で業務効率化に成功

2012年に起こった山梨県、中央自動車道の笹子トンネル天井板落下事故などが契機となり、橋梁・トンネル等の道路施設の老朽化が問題視された。国土交通省は2年後の14年に長さ2㍍以上の橋梁と全てのトンネルについて、5年に1度の頻度で近接目視による点検を義務化。構造物の効率的な維持管理が求められている。

「東北土建」は、構造物点検や調査のエキスパートとして知られている。特に橋梁やトンネルの点検調査を得意としており、年間の点検数は橋梁が600カ所、1000径間(橋台・橋脚の間)以上、トンネルは60カ所、2800スパン(1度にコンクリートを打設する長さ)以上の案件を手掛けている。まさに安全な暮らしを支える企業だ。

高い技術力の基盤となっているのが社員の「人間力」だ。

建設コンサルタント出身者など、ハイレベルなスキルを持つ従業員が多いことに加え、新入社員の育成にも注力。短・中・長期の行動目標が〝見える化〟されており、スキルアップとともに創意工夫と新たなことに挑戦する企業風土が育まれている。

青山裕亮社長が「会社として進化し続けるために挑戦を続ける」と話すように、2016年には橋梁点検補助アプリ「BIS」を開発するなど、旧態依然としていた点検作業の効率化を追求している。

同アプリは、過去の橋梁点検調査結果の詳細や点検写真をデータベース化し、一目で橋梁の状態を確認できる。加えて、点検作業員が現場からアップロードした写真データを解析部門と共有が可能。協力会社など他社からのデータもBISを使用することで判定基準を均一化し、認識の相違を防ぐ。これにより作業の効率化が可能となった。現在は主に道内で活用されているが、今後は全国規模でリリースしていく計画だ。

来夏には、あらゆる点検調書の作成を行う会社の設立を予定している。東北、中部、九州エリアに拠点を構える構想もある。

元来、同社は戸建住宅建設をメーンとして1968年に創業。道内を中心に展開し、昨年12月には埼玉県に関東営業所を開設。道外でも技術力が評価されており、近年では関東や中部地方での受注も増加している。

「半世紀以上の社歴で培った技術を次世代に継承し、暮らしを支えるエンジニアとして日々切磋琢磨していく。『東北土建へ相談すれば何とかしてくれる』と言われる企業を目指しています」と青山社長。

橋梁点検補助アプリ「BIS」のトップ画面
青山裕亮社長