アスリートインタビュー

北海道コンサドーレ札幌

【砂川誠のコンサの深層】河合竜二選手

1978年7月14日、東京都生まれ。183センチ・75キロ。4歳からサッカーを始め、中・高サッカー部を経て97年に浦和レッズへ加入。その後トライアウトを経て03年から横浜F・マリノスに所属し主力として活躍する。11年からコンサドーレ札幌へ。背番号4、DF。

試合に出られなくても貢献できる

砂川 まず近況なんだけど、最近のチームと個人と、それぞれどう見ているの?

河合 チームは調子がいいです。個人としては、いつでも試合に出るための準備をしているところ。いつ、何があってもいいように準備をしています。

砂川 (小野)伸二にしてもそうだけど、試合に出られない中でもしっかり準備をしている姿勢は立派だと思う。出場が少なくても、出た時には何の遜色もなくプレーを見せられるベテランがいる。それが今のコンサドーレの姿だよね。

河合 もちろん、プレーヤーとしては試合に出場したい気持ちはありますよ。でも、試合に出られなくてもチームのためにできることは常にある。そう思っています。チーム内の競争が激しいほど、チームとしての力がついてくると思いますから。

砂川 結局、試合に出場できるのは11人しかいない。その中に入るための競争がしっかりあるし、全員が競争した上で試合に出たいという意識が高いんだと思う。それが結果的にチームのレベルを高めているんだろうね。竜二自身、試合に出られないと腐るのではなくて、チームにプラスアルファできることがある、そう考えて、しかも実践していることがすごいと思う。

河合 やっぱり、サッカーが好きなんですよ。腐って、チームの足を引っ張るならやめたほうがいい。これまでにも試合に出られない時はあって、その時の経験から今は自分はどうしたらいいのかを考えた結果なんだと思います。

砂川 それに、昇格がここまで見えてきたら、やっぱりJ1でプレーしたい気持ちもあるよね。

河合 それはもちろんあります。

砂川 来シーズンはまたJ1の舞台で競争が始まって、出場機会が増える可能性もある。そのための準備も含めて、今からやっているってことだ。

河合 ふて腐れたままでサッカーをやめてしまったら、絶対に悔いが残る。いつでもチャンスをつかめるように、毎日取り組んでいます。

砂川 でも若い時は、そこまで考えられなかったんじゃない?

河合 プロになって最初にプレーした浦和レッズの時は、確かにそこまで考えて練習には臨んでいなかったと思います。

砂川 竜二や伸二、イナ(稲本潤一選手)が来てから、若い選手たちのプロとしての意識は明らかに向上していると感じる。試合に臨むための準備を練習から、という考え方は、竜二が来る前と来た後では全然違うもの。それがチームの土台になって、ステップアップもできている。今シーズンのここまでの結果に関しても、いい練習から試合でのいいパフォーマンスにつながっているものね。(構成・清水)

……本誌財界さっぽろ2016年11月号(10月15日発売)にはここに未掲載の内容も満載ですので、ぜひお買い求めください。


→Webでの購入はコチラ
→デジタル版の購入はコチラ