財界さっぽろ 2010年5月号のさわり

財界さっぽろ 2010年5月号

■シリーズ北海道人脈図「北海道開発局“栄光と落日”」スタート

 お待たせしました。大好評「シリーズ北海道人脈地図」が今号より再開。第4弾は「北海道開発局“栄光と落日”」。いま逆風の中に立たされている北海道開発局。かつて“独立愚連隊”と称して、政治家の圧力もはねつけるほどの威をふるった。その輝ける栄光と落日の日々を追う。第1回は「高度経済成長を謳歌 堂垣内尚弘の時代」。ある開発局OBは言う。「物事を進めるには、仕掛け人、つなぎ人、しまい人の3つが必要だ。仕掛け人はアイデアを出す人。つなぎ人は行政やファイナンスをつなぐ人。そして、しまい人というのは責任をとる人、逃げない人だ。堂垣内さんは、しまい人だった。ドンと構えていたから物事が進んだ」――そんな堂垣内氏を通じ、開発局の黎明期を描く。

■特集 老人よ怒れ!欠陥だらけの“終のすみか”

 グループホームを“終のすみか”として入居していた高齢者男女7人が火災で死亡した。札幌市北区にある「みらい とんでん」の事故である。認知症のお年寄りが家庭的な雰囲気の中で共同生活を送るグループホームは道内に803カ所もある。しかし、問題点も少なくない。そこで本誌は高齢者を取り巻く住まいの現状を多角的にリポート。「道内に803施設もあるグループホームの大問題点」「あなたの家族は安全か?スプリンクラー未設置『グループホーム』181施設の実名」「はんらんする無届け高齢者用アパート」「専門情報誌が推奨するシルバー住宅選びの10カ条」など、厳しい現実を総力取材。乞うご期待!

■FDA山内拓郎副社長「リージョナル航空が成功するための5つの条件」

 4月1日、雨模様の新千歳空港に、ひときわ目立つ赤い機体が降り立った。 静岡の老舗企業「鈴与」が設立した「フジドリームエアラインズ」(FDA)の1番機である。この日からFDAは富士山静岡空港と新千歳空港を結ぶ路線を開設。JALとの共同運航で1日1往復している。鈴与は江戸時代から200年以上続く、地域とともに発展した企業。これからの100年を展望する上で、静岡を中心とするリージョナル航空(小型機で地方の都市間を結ぶ地域密着型の航空会社)が必要になると考えた。いまユニークな存在として航空業界の耳目を集めている。地域密着型の経営、小型飛行機で地方と地方を結ぶ運行はHACのよき手本となりそうだ。FDAの実務を取り仕切っている日本貨物航空出身の山内拓郎副社長に話を聞いた。

■特集 動き出した統一地方選“話題の選挙区”

 世間の関心は夏の参院選に移りつつあるが、ちょっと視線を先に向けると統一地方選があと1年に迫っている。そこで本誌は、知事選、各地市長選、道議選の水面下の動きを探った。札幌市長選で2連敗中の自民党が、ようやく現職・上田文雄市長の3選阻止に向けて動き出した。3月初旬、町村信孝衆院議員は経済界との懇親の席で“打倒・上田”の軸として教育問題を訴えた。意中の候補は、あのヤンキー先生!?。そのほか「知事選、鰹谷忠選対事務局長に元道議・岡本修」「滝川市長選、元自民道議・前田康吉に経済界がラブコール」「道議選、市民ネットが市議を卒業する坂ひろみ、佐藤典子を擁立」「道議選、綿貫健輔元釧路市長が新党大地から」ほか、アッと驚く話題が満載。

■関根純札幌丸今井社長「北海道の感動百貨店を目指す」

 昨年8月1日に再スタートを切った新生「札幌丸井今井」。初年度の2010年3月期までは8カ月しかなかったが、事業構造改革により損益分岐点が大幅に下がったこと受けて、おおむね想定通りの営業利益の黒字を確保できたようだ。しかし、関根純社長は「今年度が正念場」と気を引き締める。10月には伊勢丹のシステム導入が控えている。三越・伊勢丹ホールディングス(HD)入りの成果が本格的に現われるのは、そこからだ。伊勢丹のノウハウをどう取り入れるのか、北海道から全国に発信する商品開発は、大丸を含めた対札幌駅周辺商業施設戦略は、同じHD傘下の札幌三越との共同戦線は――関根社長にズバリ聞く。流通関係者必読!!

■創価学会幹部も激怒 バレちゃった公明党の集票活動

 3月17日午前11時15分27秒。約20人の苫小牧市消防職員の公用パソコンに突然、次のようなメールが送られてきた。「先ほどの地区得目について違うものを送付したかもしれません。あらためて送ります。宜しくお願いいたします」――。メールの件名は「修正後地区得目」。差出人の欄には都市建設部建築課長の名前。宛先には消防署内の一斉送信用アドレスと苫小牧市消防局長の実名が記されていた。消防署長は自分以外にもこのメールが送られていることを知って、大いに慌てた。しかし、時すでに遅し。そのメールは、この日から開会された市議会の場に持ち込まれていた。なんと庁内LANを使用し、私的メールをやりとりした2人の市幹部は創価学会員だった。新聞が報じなかったメールの中身とは、いったい何だったのか。

■渡辺喜美が北海道に“殴り込み”「参院選、衆院補選に候補者を出す!」

 月の参院選で“台風の目”となりつつある「みんなの党」。共同通信による4月の全国電話世論調査では、みんなの党の政党支持率が前回3月の3.9%から9.6%へと急上昇。民主、自民の低迷を尻目に、その存在感は日増しに大きくなるばかりだ。みんなの党代表の渡辺喜美衆院議員は「脱官僚・地主権を通じた生活重視の政治を実現するには、政権交代だけでは不十分。その先を見据え、政界再編による“真っ当な政党政治”の確立が不可欠」と訴える。第三極づくり、参院選に擁立する北海道選挙区の候補者、そして、不可避と見られる政界再編の行方をズバリ聞いた。