若手芸者のスケジュールを大解剖

長唄「藤娘」の踊りの稽古を重ねるふみ代さん(左)とこと代さん

 

さっぽろ名妓連主催の大規模な芸妓公演「札幌をどり」が6月22日に道新ホールで開催となる。稽古を重ねる3人の若手芸者の日常を追った。

こと代さんと小梅さんは、「さっぽろ芸妓育成振興会」の1期生として、2018年にさっぽろ名妓連に加入。ふみ代さんは翌19年に2期生となった。

育成振興会は札幌の花柳界を守るべく、札幌商工会議所などが中心となって立ちあげた組織で、仕度金や養成期間中の生計費の助成などを行っている。

3人は専業で芸事に励んでいる。

「アルバイトのことはよく聞かれます。お座敷が不定期であり、お稽古もありますので、芸事に専念しています」(こと代さん)

芸者の一日は主に3つのパートに分けられる。午前中はお稽古、午後は準備、夕方からはお座敷とお店だ。

火、水曜と週によっては木曜の午前中は札幌市の呉服店「きものよねや」で日本舞踊の稽古に励む。金、土曜は三味線や小唄、お茶などの稽古を重ねている。

踊りのレパートリーは短い小唄や端唄を中心に80曲ほど。札幌をどりでは、約20分の長唄にも挑戦する。

午後の過ごし方は日によって異なる。髪結いを訪れたり、イベントのポスターを持って挨拶回りをしたりなど、お座敷のための準備に使うことが多い。

夕方はいよいよお座敷の時間。お座敷の数が特に多いのは年明けから二十日正月までの約3週間ほど。観光シーズンの夏は道外や海外からの観光客に呼ばれることもある。

お座敷の後は、芸者の先輩・はな恵さんが営むススキノのクラブ「さわ」へ。

飲酒の機会も多いが、「お客様に合わせて調整しています」とのこと。

休日は思い思いに過ごす。ふみ代さんは「銭湯やサウナに行ったり、食べ歩きをしたり。最近はタイ料理や町中華にはまっています」と意外な趣味を明かす。

どんな場面でも、3人の胸には、相談役の沢田啓子さんからの教えがある。

「芸者というのは生き方そのもの。どこで見られていてもいいように、常に意識をして過ごしています」(小梅さん)

 

札幌をどりは6月22日開催

 

清元「子守」の踊りの稽古に臨む小梅さん