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NINAITE(ニナイテ)

コーポレートカラーの黒と白で統一されたオフィス

外国人の採用と定着を支援し、共創社会の実現を目指す

 全国規模で特定技能外国人の人材紹介を行うベンチャー企業「NINAITE(ニナイテ)」。

 インドネシアやミャンマー、ネパールなど、8カ国40校の日本語学校と提携し特定技能外国人の人材紹介事業と、企業から委託を受けて紹介した人材のケアや手続きなど支援する「登録支援機関」としての業務を行っている。

 1次産業から介護、飲食など、これまでに全国170社、約900人の採用支援を行っており、道内の特定技能外国人の人材紹介事業者では、トップクラスの実績を誇る。

 採用や定着支援に活用しているのが、2024年に開発したクラウドシステム「TSUNAGITE(ツナギテ)」だ。

 採用では受け入れ先企業の求人の共有や人材管理、応募や書類作成、在留資格申請などをDX化。

 横山三四郎社長は「外国人人材の採用には、各種申請など100枚ほどにも及ぶ書類作成が必要で、業務は非常に煩雑です。これらを一元管理することで、求人登録から採用までのスピードを上げています」と語る。

 定着支援では、四半期ごとに外国人との面談を実施。業務内容、住環境、収入、健康面などをヒアリング。結果をシステムに登録しデータ化することで、問題を早期に発見し解決を図る。

「外国人人材の3年定着率は約70%と言われていますが、当社が採用支援した人材は90%です。人手不足が続く中、採用はもちろんですが、定着率を高めることが重要なポイントとなります」と横山社長。

 来年以降、国内に約1万社あると言われる登録支援機関にも同システムのサービス提供を予定しており、採用市場の活性化を図る。

 同社では外国人に対する誤解や不安払拭などを目的に、2月からユーチューブチャンネル「ハタラク×JAPAN」を開設。国内に従事する外国人のリアルな様子を配信している。

 横山社長は「外国人人材の採用には、言語や文化の違いなどから、受け入れに慎重になる企業も少なくありません。外国人の方は〝日本で働く〟という大きな決断をして、我々の暮らしを支えてくれています。この思いをむげにするのではなく、ともに理解し合って共創社会をつくり上げていきたい」と語る。

 人材事業を通じて、企業の繁栄を支え、外国人の豊かさを創造し、地域発展を支える同社では、さらなる事業拡大を目指し、今年1月に福岡支店を開設。今後、東北や中国地方にも進出し、支援強化を図っていく。

横山三四郎社長
ユーチューブチャンネルを開設し外国人のリアルを発信