ほっかいどうデータベース

北海道池田町 十勝ワイン

「SPIRIT of TOKACHI」(右)と「シリ・ペッのおすそわけ」

オリジナル品種「清見」の50周年記念ワインを発売

「十勝ワイン」は1963年に国内初の自治体が運営するワイナリーとして誕生。地域住民に愛され、多くの食卓に並ぶ。

 寒冷な十勝の気候はブドウ栽培に不向きとされていたが、冬にブドウ樹を土中埋没する栽培方法を確立。独自の品種改良で世界的に類を見ない早生品種「清見」を誕生させた。これを用いた長期熟成タイプの赤ワイン「清見」は、同社の代名詞とも言える人気商品だ。

 今年6月には「清見」の販売50周年を記念し、「SPIRIT of TOKACHI」を発売した。果実香と穏やかな熟成香のバランスが良いワインとなっている。

 また、9月には後志産のブドウ「メルロー」「ピノ・ノワール」「ツバイゲルトレーベ」をブレンドした「シリ・ペッのおすそわけ」も発売。カシスや木イチゴのような果実とほのかなスパイスが感じられる。

 また、同社は地域との関わりも深く、町内の中学校では授業の一環でブドウ収穫が行われるほか、20歳のつどいでは自らが中学生時代に収穫したブドウから造ったワインが贈られている。

 担当者は「これまで町民総出で事業を進めてきました。ワイン事業100年の大台に向け、今後も誇りを持って展開していきたい」と語っている。

独自品種の試験栽培も行う