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ナシオ

食感が新しい「ザクラメグミサイダー味」。若者を中心にヒット

3期連続増収増益。仕入れ専門部署の設置で取引先拡大

「ナシオ」は、全国7カ所に事業所を展開し、売上国内6位の独立系菓子卸だ。

 2024年度も好調を継続し、売上高は前年度比110%で、目標だった700億円を突破。3期連続の増収増益を達成した。

 陣頭指揮を執る平元彦社長は「仕入れ専門の部署を設置したことが大きかった。仕入れ先を新たに開拓したことで提供できる良い商品が増え、それを武器に納入先も開拓することができた。関東圏の大型スーパーのほか、今年4月からは大手小売店との取り引きも開始しています」と語る。

 PB商品も堅調だ。道産素材を用いた「ノースカラーズ」が20億円超、「国産無添加」シリーズが10億円超を売り上げた。商品分野では、スナックと米菓、駄菓子が伸長。Z世代から人気のグミも引き続き好調を維持している。

 海外事業では昨年秋に海外調達部を設置。独自性のある商品の開発を推進している。その第1弾として、今年6月に「ザク×もち」のW食感が楽しめる大粒ザラメコートによる新商品「ザクラメグミサイダー味」を開発。全国のコンビニなどに並び、SNSを中心に話題を集めた。8月には第2弾が発売される。

 また、一昨年から札幌と東京で交互に開催している「お菓子・スイーツ展示・商談会」も好評だ。今年は7月23日に東京都江東区で開催予定で、参加メーカー数は昨年の1・5倍、来場者は2倍以上になると予想している。

 一方、社内の体制強化も進めており、今春には業務の見直しを実施。社員一人ひとりの生産性の向上を目指し、部署ごとのルールの統一と改善に取り組んだ。

「3年前の社長就任時から掲げている、2030年の売上高1000億円を目指して今後も地道に進んでいきます」と平社長。

 

明治44年創業。100年以上の歴史を持つ名門企業
平元彦社長