カムイトランスストレージ

道産野菜を全国へ流通。トラックの魅力発信も尽力
道産野菜などの輸送を手掛ける「カムイトランスストレージ」。関東や中京、九州、四国をメインに国内全域をカバーし、年間輸送量は3万㌧以上。近年人気が高い道産野菜の全国流通に大きく貢献し、ブランディングを下支えしている。
竹山弘基社長は「当社の役割は2つです。1つは輸送を通して道産品を全国に届けること。もう1つは、トラック輸送を担う身として物流の社会的役割を発信していくことです。トラックに興味を持つ子どもが一人でも増えれば、将来の運送業界の発展につながる」と話す。
この言葉を裏付けるように、近年注力しているのが車両の内外装をカスタマイズした「トラックコンプリートカー」の販売と展示だ。2023年から、カスタムスーパーカー販売国内大手「リバティウォーク」(本社・愛知県)のトラック部門「LBトラックスジャパン」の道内販売代理店として、「LBトラックス北海道」を運営している。
「トラックコンプリートカーの生産台数は、クオリティを保つために年間で30台以内に限定しています。道外からの受注も多いため、今年4月には関西に整備工場を設置し、アフターフォローの体制も強化しました」と竹山社長。
業界内の知名度は抜群で、全国のカスタムカーの展示会から引き合いが多い。昨年も神奈川県で開催された大規模トラック展示会「ジャパントラックショー」に出展。25年も道内外で展示イベントへの参加が決定しており、直近でも6月29日に大規模カスタムカーショー「EZOistJAPAN」(大和ハウスプレミストドーム)への出展が控えている。
また、毎年石狩市の本社敷地内でも展示商談会を開催。昨年は試乗体験やレアカー用品のオークションなどを行い、約2000人のファンが来場した。今年も9月28日に同規模の展示商談会の開催を予定している。
一方で、オリジナルのカスタムパーツの販売も好評を博している。実用性はもとより、細部までこだわったデザインが人気の理由だ。現在、自社パーツは60種程だが、今年中には100種まで充実させる計画で、カスタムパーツの開発にも力を注いでいく。
本社敷地内にはパーツなどを取り付ける架装工場も整備しており、10月にシャーリングやプレスブレーキ、ベンダーなどの部品製造のための機械を導入する計画だ。
竹山社長は「これにより、車体ボディの製作は完全に自社で完結できる。より質の高い車両を提供していきます」と意気込む。


