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ダイワ工業

新製品のウッドボックス

道内他社と連携。ガレージ・カーポート業界を活性化

「ダイワ工業」は、来年で40周年を迎える道内ガレージメーカー。ガレージを中心にカーポート、物置などを企画製造。道内全域で年間1800棟超を販売している。

 主なクライアントは、ハウスメーカーや工務店などでエンドユーザーへの直販は行っていないが、住宅産業やライフスタイルを支える企業だ。 

 東京商工リサーチ北海道支社が発行する企業情報誌「ALevel(エラベル)2026」にも選出。道内優良企業の上位8%、109社の1つとして紹介されている。

「技術伝承のため、若手技術者も採用しました。6月にはフィリピン人の外国人技能実習生が2人就労します」と荘司光哉社長。

 特に切削や切断、曲げ、溶接などの技術を駆使して作り上げるオーダーメードの鉄製のガレージが人気で、アルミ製とは異なる〝無骨〟な質感が特徴。豊富なカラーバリエーションがあり、住宅の外壁などトレンドに合わせたデザインが可能だ。

 さらに既製品にはない設計の柔軟性で変形地や狭小地向けのオンリーワン商品も製造できる。新築時だけでなく入れ替え需要にも対応。既存建造物の解体や撤去も自社で手がけている。

 特にコロナ禍では、整理した所持品の保管やバイク・車いじりなど趣味、家族のプライベートBBQスペースとして需要が高まった。

 常に技術力や商品力の強化に注力しており、現在は新商品「ウッドボックス」を市場に投入した。木目調でワンランク上のデザインが魅力。長い庇を付けたことで作業時に日除けとして使用できるなど、実用性も高い。

 また、需要を拡大しているのがハイルーフガレージだ。開口部が3㍍あり、重機などの保管スペースとして法人から問い合わせが増加している。

 このほか20年にスタートした家具ブランド「ando・・・

・」も好調。鉄加工技術を応用したもので、今年3月にはオフィスの家具を同ブランドに一新した。来訪者からも好評を獲得している。

 さらに今年はカーポートの設計・製造・施工の道内大手「中川製作所」(本社・帯広市)と技術交流を開始した。

 荘司社長は「ガレージとカーポートにおける道内の地場企業が手を組んで〝良いもの〟を作っていきたい。今後デザインや積雪に対するノウハウなど情報交換し、1年後にコラボ商品なども検討したい。業界全体を元気にしていければ」と話す。

荘司光哉社長
社名プレートや受付カウンターを制作
会議用の机も自社で開発製造した