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毛利産業

佐々木大介専務(左)と高橋正樹正和住設会長

地域資源で生活を豊かに。住宅設備会社とも連携

 地下水を利用した融雪槽の開発・施工を手掛ける「毛利産業」。主力商品の「毛利式融雪槽」は、石狩市や札幌市の一般住宅を中心に豊富な販売実績がある。

 1989年の創業以来、自社施工にこだわり続けている。地下水型融雪槽は、地下水を長期的に安定してくみ上げる必要があるが、同社では地面を掘削して揚水設備を設置する鑿井技術に磨きをかけてきた。

 安全性の高い施工に加え、丁寧なアフターメンテナンスにも定評があり、口コミと紹介で実績を伸ばしてきた。

 高齢化や近年の〝ゲリラ豪雪〟など積雪の変化も相まって依頼は絶えず、2021年度の記録的な大雪では施工依頼が殺到した。

 こうした需要増に対応すべく、昨年からは、最新鋭の小型ボーリングマシンを導入。機材設置が難しい狭小地でも掘削工事が可能となった。

 一方、地下水は冬期でも10℃前後を保つという特性に着目し、住宅設備の正和住設(本社・石狩市)と連携。地下水を住宅の冷暖房に活用する「地中熱ヒートポンプシステム」の普及も進める。

 佐々木大介専務は「重要な地域資源の1つである地下水を活用し、ZEH住宅の普及など環境配慮に向けた取り組みを加速させます。施工エリアの拡大にも取り組んでいきたい」と語る。

地下水の活用でランニングコストが抑えられる