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三和美建工業

汚れたタイル(下)も美しさを取り戻す(上)

高所やタイル清掃で実績。業界の発展にも寄与

ビルメンテナンスを主業とする「三和美建工業」。今年で設立48年目を迎えた。オフィスビルや商業施設、ホテル、医療機関、官公庁などが主な対象で、全道に対応可能だ。

業務内容は多岐にわたる。ビルの日常清掃や定期清掃、カーペット清掃に加え、ゴンドラやブランコを用いた高所特殊清掃も手掛けるほか、冷暖房や空調などの設備管理や給排水管の修理、駐車場や屋上の除排雪も行う。

公園緑化管理では、札幌市の公園内トイレの5割以上の清掃・修理を受注しており、快適な環境を支えてきた。

なかでも同社が得意としているのが、石やタイルの清掃だ。 

多田和則社長は「日常清掃以外の技術が必要となる復元や研磨作業に独自の技術とノウハウを持っており、経年劣化した石材やタイルの美観を新品同様に回復します」と絶対の自信を見せる。浴槽からビルなど大型建造物の外壁まで対応できるのは、札幌市内でも4~5社に限られるという。

一方、社内環境の整備にも力を入れる。「札幌市ワーク・ライフ・バランスplus企業や障がい者就労支援企業の認証取得など社員が働きやすい環境作りを実践しています。また、北洋銀行と北海道銀行の私募債を発行するなど、安定経営を続けています」と多田社長。

就任から10年を迎えた多田社長は、北海道ビルメンテナンス政治連盟の理事長や北海道ビルメンテナンス協会の副会長も務め、業界の発展に尽力する人物だ。

業界では、今後さらなる機械化や自動化が予想され、既に大手企業が自動操縦技術や遠隔操作ロボットの開発を進めている。

多田社長は「施設管理や事務作業のDX化、IoT技術の導入など、IT化もトレンドです。人手不足の状況下で、自動化やIT化のメリットとデメリットを冷静に見据えながら、時代に即して取り入れていくことが重要」と語る。

同社では、外国人労働者の受け入れなど、さまざまな選択肢を視野に入れたダイバーシティ経営を推進。「どんなに世の中が変わっても、お客さまの立場で高品質なサービスを追求することを第一に業界発展に寄与していきます」と多田社長。

汚れたタイル
多田和則社長
冬は除排雪業務も行う