アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

【斉藤こずゑのファイターズじゃないと♡】武田勝氏

BCリーグでふざけることが使命

僕は入浴剤、選手が行き詰まったら

斉藤 北海道はいつぶりですか?(11月25日取材)

武田 春に解説者の仕事で来て以来だと思います。

斉藤 17年もいまごろ、お話を聞かせていただきましたが、「これから監督になるんだ」というときでした。その際、サインの出し方も「僕らしくやりたい」と話していました。

武田 サインは出さないですね!コーチに任せるという作戦にでました。試合中の仕事はサングラスをかけて腕を組むことです。

斉藤 ……(笑)。メンバー表の交換などは?

武田 やっています。相手チームの監督と握手をして「よろしくお願いします!本日も早く終わりましょう」と、余計なひと言を告げて、その場を和ませる。相変わらずふざけています。

斉藤 監督業は難しいですか?

武田 ええ。監督業は初めてのことだったので。あと、指導方法は時代、時代で変わってきていますから、まずは自分自身が楽しむということを忘れずにやっています。そこはファイターズでの現役のままですね。

斉藤 指導面で意識していることは?

武田 技術指導は選手たちが聞いてこない限りは教えないようにしています。いいとき、悪いときを見ていてあげることが指導者の仕事かなと思っています。ですから、選手が聞いてきたら、いつでも答えられる準備はしています。

チームでは試合後のミーティングでも、名指しをして「あそこがよくなかった」ということはやりません。選手たち自身が中心となるミーティングをさせるようにしています。

斉藤 選手同士の話し合う時間を大切にしているんですね。

武田 うまくなりたいという向上心は、他人に言われるのではなく、自分で気づかないと芽生えません。そういう環境をつくるように意識しています。

そして、まず、選手たちがプレーしやすい環境をサポートできればと思っています。石川で指導するようになって、17年まではチームに、厳しい、厳しい多田野数人投手コーチ(ファイターズスカウト)がいました。彼のほうがBCリーグでは先輩ですし、信頼していたので任せていました。

ですから、僕の役割は選手たちが行き詰まったときに何でも聞いてあげるようと。僕はどこにいても“オアシス”なので(笑)。入浴剤のような存在でありたいと思っています。

(構成・竹内)

……この続きは本誌財界さっぽろ2019年1月号(12月15日発売)でお楽しみください。


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(たけだ・まさる)1978年7月10日、愛知県生まれ。B型。左投げ左打ち。立正大学卒。社会人チーム・シダックスをへて、05年大学生・社会人ドラフト4巡目で北海道日本ハムに入団。現役時代は技巧派左腕として活躍。ユニークな性格からチームメート、ファンに愛された。16年シーズン限りで現役を引退。ファイターズの球団職員のまま、BCリーグの石川ミリオンスターズへ派遣。17年は総合コーチ兼ヴァイスプレジデントとして活動。18年からは同チームの監督を務める