【砂川誠のコンサの深層】ユース生え抜き、選手を経て敏腕スカウトへ！強化担当・鈴木智樹の現在
獲得にかかわった選手を見て緊張
砂川 智樹は引退後、強化部スカウトとして活躍しているね。智樹が担当として獲得した選手は？
鈴木 本格的にスカウトとしての仕事を始めたのは3年前からで、最初にかかわったのはFW檀崎竜孔ですね。今シーズンの新人、MF金子拓郎、DF田中駿汰、MF高嶺朋樹の3人もそうです。
それと、来シーズンの加入が決まっていて、いま特別指定選手のGK中野小次郎（法政大4年）とFW小柏剛（明治大4年）、FW中島大嘉（国見高3年）も担当しています。
砂川 智樹がかかわってきた選手が、バンバン試合で活躍しているね。
鈴木 すべてミシャさん（ミハイロ・ペトロヴィッチ監督）のおかげです（笑）。獲得した選手をさらに育ててくれるので。
砂川 自分が担当した選手が活躍するのはどう？
鈴木 うれしいですけど、試合を見ていると緊張します。最近はヴィッセル神戸との試合で中野と小柏の特別指定2人が同時に出場。その時は今までにないくらい緊張しました。小次郎にバックパス1本入るだけでもうドキドキで……。
砂川 ミシャだからこそ若手を使うのはある。
鈴木 大学関係者に「コンサは若い選手をしっかり使ってくれる」というメッセージにもなりますから、僕らとしてもありがたい。
砂川 選手が選ぶクラブになってきたよね。
鈴木 たとえば田中は、どのクラブから見てもいい選手。彼に接触する際に高嶺を通じて、僕が田中を気に掛けているという話を伝えてもらいました。そうしたら「コンサはいいクラブだよ」とすぐ言ってくれたそうです。大阪出身の選手がほかのクラブもオファーしていた中で、そう思ってくれたのは、素晴らしいことだと思います。
練習参加でクラブの雰囲気を実感
砂川 選手をスカウトする時に見ているポイントは。
鈴木 ミシャさんが、特殊というか面白い戦術を採っている中で、各ポジションに役割があって、どの選手がどこにハマるかというのは見ています。能力のある選手でも、ミシャさんの元ではハマらない、という選手もいるでしょうし。
砂川 ほかのクラブとの競争も激しいと思うけど、どう口説くの？
鈴木 道外の選手にとって、北海道がどういうところかピンとこないことは多いので、実際に練習参加してもらって、練習場や選手寮、札幌のまちの雰囲気、普段の生活環境については実感してもらいますね。その上で、クラブの強みは選手もスタッフも、サポーターも一体でアットホームな雰囲気があるところ、サッカーも人もすばらしいところだ、というのは感じてもらえるようにしています。（構成・清水）
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