財界さっぽろ 2012年9月号のさわり

財界さっぽろ 2012年9月号

特集・LCCの“表と裏”

 LCCとはローコストキャリアの略で、航空業界に価格破壊を引き起こしている格安航空会社のこと。8月にエアアジア・ジャパンが新千歳に就航し、これで北海道に国内LCC3社が出そろった。「空の世界で革命が起きる」とも言われる新勢力の強さの秘密は何なのか。そして弱点は。3社のトップインタビューに加え、JAL、ANAなど既存航空会社との運賃比較など21ページの大特集。

金融モラトリアム法廃止で銀行に捨てられる道内ゼネコンはここだ!

 金融モラトリアム法(中小企業金融円滑化法)が来年3月末で終了する。借金返済を先延ばしにできた同法のおかげで、生き延びてきた企業は少なくない。しかし、平成の“徳政令”が終わった後、倒産が続出する可能性が高い。特に苦境が続く建設業界では、名門と言われた道内主要ゼネコンすら危機に瀕するという。

新幹線・札幌延伸は赤字になる!21総研がボツにしたマル秘レポート

 新幹線の札幌延伸が決まり、関係者の間で「次は工期の短縮だ」という声がわき上がっている。実は、現計画の工期24年では、思ったような経済効果が出ないのだ。しかし、工期を短縮すると道の負担が増えてしまう。道財政が破綻寸前の水域にあるのはご存じの通り。工期短縮に道財政は耐えうるのか。札幌延伸問題は今、深刻なジレンマに陥っている。

渡辺喜美(みんなの党代表)を直撃「デフレ脱却が第一、増税なんが愚かしい」

 目前に迫りつつある次期総選挙で民主党が大きく議席を減らすのは確実だ。代わって伸びる勢力はどこなのか。自民党が復活するのか。それとも第3勢力が一気に台頭するのか。大阪維新の会との連携がささやかれ、台風の目になると目される「みんなの党」の代表・渡辺喜美氏を直撃。戦略を聞いた。

「北1西1再開発」から離脱 NHKの裏切りに上田文雄札幌市長の怒り

 札幌市がNHKの手痛い裏切り行為にあった。3年前から進めてきた大規模再開発計画から、今になって撤退するというのだ。この事業に29億円もつぎ込んだ札幌市は、強い不満を抱いている。実は、NHKが札幌市との合意を破棄したのは今回が初めてではないのだ。2度目の裏切りに札幌市の怒りは収まらない。

原発・取材をめぐり…北電と道新・UHBの冷めた関係

 昨年3月の東日本大震災以降、原発報道をめぐって北海道電力と北海道新聞、UHBの間にあつれきが生じている。特に昨年夏の「やらせ問題」が明るみになった後は、その構図が顕著になった。UHBだけ広告出稿で不利な扱いを受けているという見方すらある。いったい何が起きているのか。取材を進めていくと…

道商連、道経連、同友会 次のトップはこの人!

 道内経済団体といえば、北海道経済連合会、北海道商工会議所連合会、北海道経営者協会、北海道経済同友会の4つが著名だ。この4団体のトップに君臨するのは、いずれも母体企業で取締役を外れた相談役。各県に同様の団体があるが、そんな体制は北海道くらいのもの。ただ、各団体とも次期改選でのトップ交代は既定路線だ。果たして誰が就くのか。大胆に予測した。

渡辺満久東洋大教授が指摘 危険!泊原発の敷地は地震で隆起する

 野田佳彦総理は原発再稼働に前のめりだ。道内でも泊原子力発電所の再稼働問題が注目されている。しかし、いまだに収束しない東京電力福島第1原発事故と、原発行政のいいかげんさを忘れてしまったのだろうか。各地の原発周辺で新たな活断層が発見されているが、変動地形学の専門家・渡辺満久東洋大学教授は「泊原発の敷地は地震で隆起する」と警告する。