財界さっぽろ 2023年6月号のさわり

財界さっぽろ 2023年6月号

自動車共済の事故報告改ざん、アパートローンはザル融資 JA函館市亀田の現役支店長がずさん経営を実名告

 今月は函館市内の農業協同組合「JA函館市亀田」が、共済事業やアパートローン融資で行ってきた、数々のずさんな行いを現役支店長が実名で告発。同所はJA共済の販売や各種のローンなど共済・金融事業が中心の都市型JA。職員約80人と小規模ながら預金額は400億円を超え、貸出金額も200億円近くと、市内の専業金融機関を超える。

JA函館市亀田本所 ©財界さっぽろ

 だがその内実はまさに「ずさん」の一言。金融庁などのルールに基づく基準を破って何十年も同じ部署を担当する職員が、共済金支払いで知人を優遇するために事故を捏造、出資金1000円で数千万円のアパートローンを貸し出す融資担当、そして内部通報を握りつぶす組合長以下役員・幹部職員……決死の覚悟で本誌に接触してきた現役支店長が、その実態を激白する。

特集・統一地方選“祭りのあと”

 4月9日に投開票が行われた知事選・道議選・札幌市議選、4月23日に終わった地方の首長、市町村議選から、注目の選挙の裏側や新首長・議員の背景にスポットを当てる特集。

大泉潤氏 ©財界さっぽろ

 全国的に注目を集めた函館市長選では、現職候補に対し得票率80%超えの圧勝劇で初陣を飾ったタレント・大泉洋の兄である大泉潤をピックアップ。現職の工藤寿樹氏を国政与党や地元経済界が支援した結果のため、当選後はそれら地元要人・団体とどういった付き合い方をするのか、といった“大泉流”の采配に耳目が集まっている。その試金石が市の幹部人事だが、副市長以下、どのような顔ぶれになり、それはどのような課程で決まったのか……。なぜかどのメディアも報じない「大泉市政」の裏側をいち早く明らかに。ほかにも釧路市、伊達市、江別市など、道議選や市長選での大波乱の裏側もしっかり解説。

特集・ざわつく衆院選全区情勢

北海道7区から比例単独に転出を狙う伊東良孝氏(左)と鈴木貴子氏 ©財界さっぽろ

 4月23日に行われた衆参補欠選挙の結果を受け、にわかに吹いてきたのが6月の会期末解散、7月下旬投開票という衆院解散総選挙の風。自民が抱える空白区である1区・8区は公募を予定するものの、有力な候補者のアタリがついているわけではない。本誌がつかんだ水面下の動きを紹介する。また、関西を中心に猛威を振るう維新旋風の北海道への影響など、最深情報満載で全公開。

4/29が誕生日 ジンギスカンPRキャラクター ジンくん「ジンギスカンを世界に広めるなの!」

ジンギスカンのジンくん ©財界さっぽろ

 北海道名物・ジンギスカン普及のPRキャラクターとして親しまれている「ジンギスカンのジンくん」。12年前の活動開始後、愛らしい見た目やジンギスカン鍋に乗り「おいしく食べてね」という行動のかわいらしさもあり、2014年には「ゆるキャラグランプリ」北海道1位にも輝いている。誕生日の「ようにくの日(4月29日)」に今後の抱負を聞いた。

道町村会の要請にハッスルしすぎた長谷川岳 「独自勉強会」開催に森山裕、伊東良孝、武部新がカンカン

長谷川岳氏 ©財界さっぽろ

 3月下旬、酪農経営が危機的状況にあるとして、農村部、とくに酪農地帯の道内町村長らが永田町へ陳情に赴いた。その訪ね先の1つが参院議員・長谷川岳氏。総務大臣時代、コロナ禍の補正予算で光ファイバー敷設の補助金を北海道へ引っ張ってきて以降、町村会からの信頼厚い長谷川氏は自身の人脈や官僚を叱咤し、酪農対策を名目とした独自の勉強会を開催した。だがこれが与党農林政策のルールやプロセスを逸脱したもの、として、農林族のドン・森山裕氏や党農林部会長の武部新氏、酪農・畜産小委員会委員長の伊東良孝氏がカンカンとなったという。どのような顛末を迎えたのか。