まつしま耳鼻咽喉科・耳鳴・めまいクリニック

まつしま・じゅんいち/1976年北海道大学医学部卒業。82年同大大学院博士課程修了。89年オーストラリア・メルボルン大学で人工内耳・難聴・耳鳴りを研究。99年開院。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医。医学博士。
〝前頭葉の活性化〟を促し難聴を改善
言葉が聞こえづらい、最近聞き返しが多くなった――。このような経験は、単純に〝高齢だから〟という理由だけではないようだ。
「〝頭が疲れている〟ということも原因です。高齢でただでさえ聞こえが悪い中、脳の回復力も少ないところに寝不足、心配や考え事で頭を使いすぎると、前頭葉が回らなくなり『言葉が小さく聞こえる』『聞き返す』ことになります。これらの解決には、前頭葉の再活性化が必要です」と話すのは、30年以上にわたり、難聴・耳鳴り・めまいの研究と治療に携わってきた松島純一院長だ。
「前頭葉の働きが良くなると〝頭がすっきりし、症状が改善〟します。そこで当院では『心身医学療法』を実践しています」
この「心身医学療法」は、北海道大学病院勤務時に同大学の応用電気研究所と共同開発した独自の治療法だ。
「耳前のツボに微弱な電流を流し、ビタミンB12を点滴します。前頭葉を含めた血流改善により、心身ともにすっきりさせます」
研究成果は海外で毎年発表しており、今年は8月に開催される「世界平衡神経耳科学会」で〝難聴改善には前頭葉の活性化が必須〟をテーマに発表予定だ。
