ほっかいどうデータベース

セーフティーステップ

戸建てからビルまで安心・安全な足場を提供

設備投資を推進し、新規事業に参入。〝攻めの戦略〟が奏功

約3年以上続くコロナ禍も一段落し、ここからはウィズコロナの時代になると予測される。経済社会活動が優先され、各業界で回復傾向がうかがえる。

当然、建設業も回復期、さらには成長期の兆しが見え始めた。建設業を下支えする仮設足場の分野でフル稼働となっているのが「セーフティーステップ」。クサビ式足場のレンタル・施工において道内トップクラスの規模と実績を誇る企業だ。

創業時から戸建て住宅の新築やリフォーム現場を主戦場にしてきた。安心で安全な足場を提供することはもちろん、挨拶や接遇など職人マナー教育に力を入れたことで、同業他社との差別化を図ってきた。

職人のマナーが悪ければ、クレームの行き先は元請けになる。頑強な足場をスピーディーに組み上げ、職人の教育もできているからこそハウスメーカーや工務店から支持されてきた。これこそが同社の成長基盤であり、強みとなっている。

加えて近年は、ゼネコンなどの中規模現場が増え、成長を後押ししている。戸建てからビル、マンション、商業施設と業務の幅は大きく広がった。

転機となったのは「石狩機材センター」の拡張だ。それまでも全国トップクラスの広さだった機材センターを2倍に拡張。足場部材を大幅に増やし施工能力を増強したことで、規模が大きい物件にも対応可能とした。

鋼材の相場は高騰しており、足場部材の値上げが続いている。増強を躊躇する企業もある中、

同社では今期も受注増を見込み、足場部材をさらに増やした。相乗効果を狙った新規事業の「敷鉄板レンタル」も軌道に乗っており、〝攻めの戦略〟が奏功している。

一方、受注回復とともに懸念事項となっているのは職人不足。施工社員の募集、専属協力会社の開拓などに全力を注いでいる。

「将来、親方候補となる若い職人を育てることが、次の成長に欠かせない。人材開発に積極的に投資していく」と高木茂光社長。

グループを含め全国に7拠点を展開しており、営業データはクラウド上で管理。人材、足場資材、情報システムを進化させ、さらなる成長を目指している。

電話1本で運搬・設置から撤去まで行う「敷鉄板レンタル」事業
丁寧に敷き詰められた敷鉄板
国内最大規模を誇る「石狩機材センター」